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国連事務総長、リビアの停戦監視はスルトに拠点を置くことを推奨

国連事務総長アントニオ・グテーレス。(ロイター)
国連事務総長アントニオ・グテーレス。(ロイター)
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06 Jan 2021 07:01:47 GMT9
06 Jan 2021 07:01:47 GMT9
  • 10 月の停戦協定では、紛争境界線からあらゆる軍隊の撤退が要求された

ニューヨーク : アントニオ・グテーレス事務総長は、国際的な監視を国連の庇護の下にリビアで展開し、戦略都市スルト (Sirte) の拠点から 10 月の停戦協定を監視することを推奨している。スルトは同国の主要油田であり輸出ターミナルへの玄関口である。

国連事務総長は、月曜日に配布された停戦監視協定案について、安全保障理事会への中間報告の中で、「スルトに拠点を置く拡大可能な国連停戦監視機構の基礎を提供する」第一段階として、リビアの首都トリポリに先発隊を送るべきだ、と話した。

2011 年 NATO の支援を受けた暴動によって、長期にわたる独裁者ムアンマル・カッザーフィーが倒され、トリポリにおける国連の支援する政府と、国家東部に拠点を置く対抗勢力の間で国家が分断された後、石油の豊かなリビアは混乱に陥った。双方とも、地元の民兵だけでなく地域そして外国勢力の支援を受けていた。

2019 年 4 月、東部に拠点を置くハリファ・ハフタル元帥とその部隊は、エジプトとアラブ首長国連邦の支援を受けており、トリポリをひどい目に合わせ占拠するべく、攻撃を開始した。もっとも、国連の支援する政府を、数百の軍隊を数千人のシリア人の傭兵による軍事支援をトルコが行い、彼の軍事作戦は崩壊した。

10 月の停戦協定で、紛争境界線からあらゆる軍隊の撤退と、3 か月以内に傭兵と外国人戦士全員の退去が要求された。

グテーレスは監視機構の詳細についてはほとんど明らかにしていないが、各対抗政府の 5 人の代表を含む合同軍事委員会 (the Joint Military Commission) は、「国連の保護の下で非武装の、偏りのない個人による国際的監視を要求した」、と話した。彼らは、「特定監視と検証業務について」対抗するトリポリと東部政府からの合同監視チームと行動を共にすることとなるだろう、と彼は話した。

「リビアの政党は、リビアの領地では、国連一色の人物を含むあらゆる類の外国軍隊の展開を行うべきではないという強硬な立場を伝えている」、と事務総長は話した。しかし、委員会は国連保護の下、アフリカ連合、欧州連合、そしてアラブ連合を含む地域組織の監視機構に対する潜在的支援を歓迎した。

軍事委員会の構想によると、スルトにおける「監視を実施する、機動的で拡張可能な偏りのない国際監視を提供することが国連に期待されている」、とグテーレスは話した。

委員会の見解では、「軍隊と傭兵の撤退、合同警察の展開、戦争による残留爆発物の除去に関し、海岸沿いの道路における適法性の監視と報告を最初に行うこととなるだろう」、と彼は話した。

「状況が許せば、アブクライン (Abu  Grein)、ビンジャワド (Bin Jawad)、ソクナ (Sawknah) の三角地帯に、そして可能であればそれ以上に監視業務を拡張するだろう」、とグテーレスは話した。

グテーレスは、合同軍事委員会が停戦協定を実行可能なものとする援助支援をするために、国連は全力を傾ける、と何度も繰り返し、現在の遅れによって、予定通りとならない恐れがある、と注意を与えた。

彼は、双方を支援する軍隊による軍事活動と軍の貨物便によって、協定の実施が近い将来確かなものとなる、と指摘した。

「リビアにおける恒久的な停戦には何よりも、関係者と一般リビア市民の了承が必要だ」、と事務総長は話した。また地域および国際的関連者の支援も必要だ。

彼は、広範囲に損傷している国連の戦闘部隊の禁輸の実施を要請した。

国連リビア支援ミッション (UNSMIL) として知られる、リビアにおける国連の政治的使命の庇護の下の監視をスルト地域に展開することは、国連加盟国からの資金と人物が必要だ、とグテーレスは話した。

チュニジアの国連大使タレック・ラデブ (Tarek Ladeb) は、現在委員会会長であるが、1 月 28 日に委員会メンバーが 国連リビア支援ミッションについて議論する以前に、停戦監視機構という解決策が採択されることを望む、と月曜日話した。

AP 通信

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