
ベイルート: 国連の食料関連機関であるWFPは、内戦で荒廃したシリアで十分な食料を得るのに苦慮している人々の数が記録となる1240万人に達したことを発表したが、同機関は土曜日に、これは「警戒レベル」の増加であると述べた。
世界食糧計画は、2020年末に実施されたシリア全国の評価結果に基づき、この数値は「シリアの人口の60%が現在食糧難に陥っている」ことを意味すると述べた。
これは、昨年5月の食糧難人口93万人からの急激な増加となる。
「これまでよりもさらに多くのシリア人が、深刻な飢餓、貧困、食糧難へと陥っています」とWFPのジェシカ・ローソン報道官はAFP通信に語った。
「大多数の世帯が現在のところ基本的な食事に手が届かなくなっており、これは警戒レベルです」
シリアでは10年近く続く内戦が経済を破壊し、全国的に物価の暴騰が起きている。
2021年初頭の全国の食料品価格は、内戦前5年間の平均の33倍であったとWFPは発表している。
隣国レバノンの切迫した金融危機がドルの流入を停滞させたのに加え、新型コロナ感染拡大で閉鎖措置が取られ、それらの要因が経済問題をさらに悪化させている。
「シリアの経済状況は、長年の内戦で何も残されていない家族に莫大な困難を強いており、多くの人々が、生き延びるためには全面的に人道支援に頼らざるを得なくなっています」とローソン氏は述べた。
2011年にシリアの内戦が始まって以来、反政府活動の残忍な弾圧で38万7000人以上が死亡し、何百万もの人々が住む場所を追われている。
AFP