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アッバースが選挙を前にパレスチナ国民の自由を強化する命令

COVID-19パンデミックの中、パレスチナ指導者会合に出席するためヨルダン川西岸のラマッラ市にある大統領府に到着したパレスチナのマフムード・アッバース大統領。2020年5月7日。(AFP)
COVID-19パンデミックの中、パレスチナ指導者会合に出席するためヨルダン川西岸のラマッラ市にある大統領府に到着したパレスチナのマフムード・アッバース大統領。2020年5月7日。(AFP)
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21 Feb 2021 08:02:50 GMT9
21 Feb 2021 08:02:50 GMT9
  • パレスチナ自治政府は金融危機と、パレスチナ国家を作るためのイスラエルとの平和協定締結の失敗に苦しんでいる

ガザ市: パレスチナのマフムード・アッバース大統領が5月の議会選挙を前に、表現の自由を尊重することを指示する命令を発した。この命令は、今月開かれたエジプト主催の会談で投票について話し合ったパレスチナの両派閥が要求する措置だった。

その他にも未解決のまま残っている障害はあるものの、この命令はパレスチナで15年ぶりとなる予定の国政選挙に影を落とす一部の懸念を払拭する。

今回の大統領令はすべての警官に対し、ヨルダン川西岸やハマスが支配するガザ地区において「表現の自由や政党に関する理由で」追跡や勾留を行うことを禁ずる。そのような理由で拘束されている勾留者は解放されなければならないと、命令は述べている。

5月22日の選挙は、2006年にハマス運動がパレスチナ領土で最後の選挙に勝って以来、初めてパレスチナ領土で行われるものになると期待されている。

2006年の選挙から1年後、ハマスは親アッバース軍と激しい市街戦を戦い、その結果、ハマスがガザを奪って、イスラエルの占領するヨルダン川西岸とは政治的に切り離した。ガザは現在、パレスチナ自治政府が管理する飛び領土となっている。

14年にわたる分割を通して、人権団体はハマスとパレスチナ自治政府がそれぞれの側の敵対者や反対者を取り締まっているとして非難してきた。

ハマスはヨルダン川西岸地区におけるすべての政治関連の逮捕を中止することを強く要請してきた。一方でアッバースの政党ファタハもガザで同じことを要求した。

ファタハとハマスは地域や国際社会が動揺している中でパレスチナの大義の立場を弱める一連の危機に直面しており、選挙実施の呼びかけはそのような状況に反応して行われた。

パレスチナ自治政府は金融危機と、パレスチナ国家を作るためのイスラエルとの平和協定締結の失敗に苦しんでいる。

ガザで権力を握るハマスは、イスラエルとエジプトによる致命的な封鎖下に置かれて孤立すると共に兵器も弱体化しており、最低限の基本サービスさえ提供できない状態となっている。

パレスチナの両派閥は来月カイロへ出向いて再度会談を行い、両者の間の亀裂修復を妨げてきた厄介な問題の解決を目指す。それらの問題には、安全保障や雇用、司法の問題の他、パレスチナ解放機構の拡大も含まれる。

AP

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