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UNRWA事務局長、「さらなる資金が必要」

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06 Oct 2023 09:10:47 GMT9
06 Oct 2023 09:10:47 GMT9

アラブニュース・ジャパン

東京:国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長は、パレスチナ難民の状況は非常に深刻で、悪化の可能性があると述べた。
「レバノン国内のパレスチナ難民の状況は大変絶望的だと言わざるを得ない」と彼はアラブニュース・ジャパンに語った。「ご存知のように、この国は財政的にも経済的にも崩壊している。国内の労働市場に適切にアクセスできないパレスチナ難民にはすでに困難があった。レバノンは崩壊の危機に瀕しており、生活はより困難になってきている。難民キャンプに行って難民に会うと、彼らの頭の中にあるのは、ただ一つの考えのみだ。国を出て別の場所へ行くことであり、あらゆるリスクを冒す覚悟をしている」
ラザリーニ氏は、日本・UNRWAパートナーシップ70周年を機に来日中で、「日本とのパートナーシップを誇りに思う。日本の長年にわたる支援は、パレスチナ難民とUNRWAに対する連帯を示す非常に深い表現と言える」と述べた。
「日本はUNRWAにとって心強いパートナーであり、その関係は日本の国連加入の前に遡る。第二次世界大戦の直後で、日本は国全体を再建しなければならないにもかかわらず、戦争を経験した他の人々、地域社会との連帯を表明したいと協力を決めたのである」  
UNRWAは、より多くの日本の人々に向けて、その活動とパレスチナ難民の苦境への理解を促進するため、国内委員会を設置すると発表した。ラザリーニ氏は、日本からの支援は4000万ドル以上増加したと指摘した。  
パレスチナ難民問題では、しばしばレバノンとヨルダンが注目されるが、シリアも対処すべき問題を抱えている。
「シリアでは10年におよぶ内戦があり、パレスチナ難民は2度目の避難民だった」とラザリーニ氏は述べた。「シリアでもキャンプが破壊された。私たちは戦争が始まって以来、約10万人のパレスチナ難民が国を出たのを見てきた。そのためUNRWAの支援に当面大きく依存し続けている」
長年の政治的圧力の結果、米国が2018年に多くの国と共にUNRWAへの支援を削減しており、日本の貢献は不可欠である。
 
ラザリーニ氏はバイデン政権が支援を再開したことに安堵した。「長年のパートナーだった米国の復帰は非常に重要だ。とはいえ、組織の財政問題が解決したという意味ではない。米国が復帰したとはいえ、欧州の多くの国やアラブ諸国の一部からの貢献も減少し、相殺されてしまった。一方、地域は難民危機に直面し、パレスチナ難民へのニーズが高まっている状況だ。新しいリソースが見つからなければ、何とかやりくりして活動を続けることはできないかもしれない」
UNRWAが直面している課題について質問されると、ラザリーニ氏は2つの主要な課題を指摘した:「一つ目は、年末まで活動を継続できるようにすることである。3万人のスタッフと何百万人もの難民を年末まで賄えるかどうかはまだ分からない。私たちの活動を確実に継続するためには、今から年末までにさらに1億ドル必要だ」  
「2つ目は組織をより持続可能な環境に戻す方法だ。難民のために将来への展望や未来へ向けた意識改善を提案する予測可能なパートナーであることをどうやって担保するかである」
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