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国際原子力機関の事務局長、監視カメラの停止通告を受けイランを訪問

会談中、イランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相の方を向く、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長(右)、テヘラン、イラン、2021年2月21日(日)。 (AP Photo)
会談中、イランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相の方を向く、国際原子力機関(IAEA)のラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長(右)、テヘラン、イラン、2021年2月21日(日)。 (AP Photo)
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22 Feb 2021 02:02:52 GMT9
22 Feb 2021 02:02:52 GMT9

テヘラン:国際原子力機関の事務局長は日曜日、イラン当局者と会談し、テヘランの原子力プログラムを監視する査察官の能力の維持を図ったが、イラン当局側はあくまで監視カメラを遮断する予定であると述べた。

ラファエル・グロッシ事務局長のテヘラン到着は、イランが欧州と米国バイデン新政権に圧力をかけ、2018年にドナルド・トランプ前大統領が米国を一方的に撤退させた2015年核合意に戻そうとしていることを受けて行われた。

ハッサン・ロウハニ大統領の下で核合意の達成に貢献したイランのモハマド・ジャバド・ザリフ外相は、グロッシ事務局長の訪問の甲斐なく、議会で可決された法律に従って国際原子力機関のカメラは遮断されるだろうと述べた。

「今回の措置は、世界に対して核関連交渉の期限を切ったわけではない。これは最後通告でもない。あくまで議会と政府の間の国内問題である」とザリフ外相は、グロッシ事務局長との会談前に行われ、放送された政府が運営する英語放送局プレスTVのインタビューで語った。

「我々も民主主義的制度に基づいている。我々は国の法律を実行することになっている。そして議会がある法律を採択すれば、我々が好むと好まざるとに関わらず、その法律を施行する」

ザリフ外相のコメントは、核合意の一環としてテヘランとIAEAの間で締結された秘密合意である、いわゆる「追加議定書」に従うことをやめたときに、イランが何を意図しているのかについて、これまでで最高レベルの認識を示したものである。IAEAは監視する多くの国と追加議定書を結んでいる。

イランとの議定書に基づき、IAEAは「IAEAの洗練された監視カメラが毎日撮影した数十万枚の画像を収集し、分析している」と、2017年に述べている。IAEAはまた、当時、「核物質と機器に2,000枚の改ざん防止シール」を貼ったとも述べている。

インタビューの中で ザリフ外相は、当局は「監視カメラのテープを提供しないよう法律で義務付けられている」と述べ、また外相は今回の措置は、「技術的な決定であり、政治的な決定ではない」とも述べており、カメラの電源を完全に切ることを意味するのかどうかまで、まだ明らかになっていない。

「確実に言えることは、IAEAは設置した監視カメラから映像を取得することが出来なくなることだ」と、ザリフ外相は述べた。

ウィーンに拠点を置くIAEAは、ザリフ外相の発言に対するコメントの要請には、これまでのところ応じていない。同機関は先週、今回のイラン訪問は、「IAEAとして、今後もイランで不可欠な検証活動を継続するための相互に合意可能な解決策を見つけること」を目的としていると述べている。

IAEAがイラン国内で特別に監視下に置いている施設は、原子力施設が18カ所とその他施設9カ所がある。

グロッシ事務局長は日曜日の早い時間に、イランの民間核開発計画の責任者であるアリ・アクバル・サレヒと会談した。イランのカゼム・ガリブアバディIAEA大使はその後、「イランとIAEAは相互尊重に基づく実りある話し合いを行い、その結果は今晩発表されるだろう」とツイートした。

イランは12月の議会で、欧州の核合意国が火曜日までに石油と銀行の制裁からの救済措置を提供しなければ、国連の核施設の査察の一部を停止する法案を承認した。

すでにイランは、核合意でのウラン備蓄量の制限から緩やかにではあるが乖離し始め、またウラン濃縮度も20%に引き上げ、技術的に核兵器開発へ後一歩のレベルまで進めている。また、同じく核合意の元、イランが経済制裁の解除と引き換えにその中止していた先進的な遠心分離機の使用も開始している。

 

トランプ前大統領の核合意からの脱退以降、エスカレートする一連の事件は、中東全域を脅かしている。1年以上前には、米国の無人機攻撃でイランのイスラム革命防衛隊の将校が死亡し、テヘランは後に報復手段として弾道ミサイルを発射し、イラクで米軍の数十人が負傷する事件が起こっている。

他にも、謎の爆発がイランのナタンズ核施設で勃発し、イランはこれを破壊工作と評価している。昨年の11月には、20年ほど前にイランの軍事的核計画を立案した人物として知られる、科学者モフセン・ファクリザデが、テヘラン側ではイスラエルの仕業と解釈している攻撃を受け、死亡した。

ザリフ外相は国営テレビのインタビューで、こうした過去の攻撃事例を挙げ、IAEAは安全保障上の理由から情報の一部を秘密にすべきと述べた。

「攻撃対象とされた中には、平和的な核施設も含まれ、イランの安全保障に影響を及ぼすものである」とザリフ外相は指摘した。「核科学者が過去にテロ活動で殺害された国にとって-そして最近ではファクリザデーの殺害によって-守秘義務が不可欠であることを物語っている」

AP

 

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