
アラブニュース
ドバイ:アッシャルク・アルアウサト紙の報道によると、2011年2月にシリアとイスラエルは和平合意への調印直前というところまで至った時に、中東数カ国で「アラブの春」運動が勃発したという。
この交渉に関与していた高官らは、その合意内容が「かつてのいかなる文書よりも具体化していた」と認める。その内容には、シリアがイランおよびレバノン内のヒズボラとの「軍事的なつながり」を断ち切ることによって、イスラエルの脅威を「中和」し、1967年の戦争でイスラエルに占拠されたゴラン高原を奪回するという条件が含まれていた。
シリアのバシャル・アル=アサド大統領とイスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相との交渉は、フレデリック・ホフ米国特使によって仲介されていた、と報道にある。シリアの故ワリド・アル=ミュアレム外相、リアド・ダウディ法務顧問、それに当時のロバート・フォード在ダマスカス米国大使も2つ以上の会議に同席していたという。
アッシャルク・アルアウサト紙によると、当時のバラク・オバマ米大統領と ジョー・バイデン副大統領(現米大統領)もこれらの隠密交渉について承知しており、ヒラリー・クリントン元国務長官がその交渉に深く関与していたという。
シリアは今のところこれらの交渉に関する公式声明を出していないが、繰り返しゴラン高原に関する領土権回復へのコミットメントを表明しつつ、同時にイランとの「戦略上の関係」は維持している。