
ドバイ:衛星追跡データによると、先週、謎の爆発被害を受けたイスラエル所有の貨物船が、水曜日にドバイの港を出港してオマーン湾を通過していたことが明らかになった。疑惑の攻撃が地域の緊張を高めている。
ウェブサイトMarineTraffic.comからの衛星追跡データによると、巨大なバハマ船籍のロールオン・ロールオフ車両運搬船「MVヘリオス・レイ号」は、修理のためにドバイでドック入りした数日後、オマーン沿岸をアラビア海に向かって航行していた。一夜のうちに同船は戦略的に重要なホルムズ海峡を通過した。ホルムズ海峡はアラビア湾の狭い出入り口で、世界の石油の3分の1が通過する。同船の目的地は明らかになっていない。
先週、同じ航路でこの貨物船が爆発の被害を受け、中東地域の船の安全に警告が発せられている。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエルの地域的な敵のイランが同船を攻撃したと非難した。イランは速やかにその疑惑を否定した。
イランが核開発を加速させる中、イランと西側諸国の間の緊張はここ数週間で高まっている。イランは制裁措置の緩和を米国に迫ろうとしている。2015年に世界の大国との間で結ばれ、崩壊しかけている核合意の下でイランは制裁措置の緩和を受けていた。現在の膠着状態で、双方は核合意に復帰するために相手が先に行動を起こすよう主張している。イラン核合意はドナルド・トランプ前大統領が約3年前に破棄していた。
爆発の原因は不明のままで、左舷側に2つ、右舷側に2つの穴が喫水線のすぐ上に開いたと報じられている。この事件は、アラビア湾で起きた石油タンカーに対する一連の疑惑の攻撃について、米軍がイランを非難した2019年の夏を思い起こさせる。米海軍は、イランが一部の船を攻撃するためにリムペットマインを使用したと主張していた。リムペットマインは船殻に磁力で取り付けられるように設計されている。イランは疑惑の攻撃におけるいかなる役割も否定した。
AP通信