
Sean Cronin
ロンドン:イスラエルのエネルギー相は、イスラエルの電力網を他の地域経済と接続することで中東全体のエネルギー安全保障が向上すると述べた。
イスラエルのエネルギー相ユバル・シュタイニッツ氏は、水曜日に開催された世界のエネルギー産業のリーダーたちが集まるCERAウイークのオンライン会議でこの発言を行った。この会議では、UAEやエジプトのエネルギー相も演説を行った。
「エジプトやアラブ首長国連邦との電力網の接続や地域協力は、将来的にエネルギー安全保障を向上させることができるという保証を与えてくれる」とシュタイニッツ氏は述べた。
「例えば、エジプト、イスラエル、アラブ首長国連邦、そしてもしかするとヨルダンとサウジアラビアにも我々の送電システムを接続することができるようになるならばどうだろう。そして我々はまた、キプロスとギリシャを経由してイスラエルとこの地域をヨーロッパに接続することを議論している。こういったことが実現すれば、今まで想像していた以上に良好なエネルギー安全保障が実現するだろう」
シュタイニッツ氏の発言は、中東のエネルギーの風景が急速に変わる中で行われた。中東では、東地中海での新たな天然ガスの発見で新しい敵対関係が生まれる一方、かつての敵同士が和解に達している。
「特にエネルギーの分野では、これは新しい中東だ。カイロでの東地中海ガスフォーラムの設立は、この新しい状況を証明するものだ」とシュタイニッツ氏は述べた。
2019年に設立された東地中海ガスフォーラムには、エジプト、イスラエル、ヨルダン、キプロス、ギリシャ、イタリア、パレスチナ自治区が参加しているが、トルコは参加していない。
トルコの外相は水曜日、トルコがエジプトと交渉し、東地中海の海洋境界をめぐる合意に署名する意思があると述べた。
「両国関係の方向次第で、我々はエジプトと海洋境界を交渉し、将来的には合意に達することができる」とトルコのメブリュト・チャブシオール外相は記者団に語った。
UAEのエネルギー相スハイル・アル・マズルーイ氏は、この地域の一部の主要な発電所の電力網を接続するという構想は、電力網の冗長性を減らすことにもなると述べた。
「我々が国としてCO2排出量の削減について議論する時には、システムの冗長性を減らす議論を行うことが重要だ。冗長性を減らせば自動的にCO2排出量を削減することができる」とアル・マズルーイ氏は語った。