

Najia Houssari
ベイルート:レバノンのハッサン・ディアブ暫定首相は土曜日、政治家らが新政権の樹立に失敗していることに抗議し、「職務の遂行を停止する」と脅迫した。
8月4日にベイルートで起きた壊滅的な港の爆発事故を受けて前政権が退陣して以来、レバノンの議員らは新政権について合意に達していない。
また、通貨の暴落の問題に加え、ミシェル・アウン大統領と首相の指名を受けたサード・ハリリ氏との間で緊張が急激に高まっている。
闇市場の為替レートが1ドル10,450レバノン・ポンドまで急騰した後、憤ったデモ隊が各地で街頭に繰り出し、銀行やスーパーマーケットに怒りをぶつけた。
ディアブ氏はテレビ演説でレバノン人に向けて、「政治的野心と策略のために人々が代償を払わなければならない」理由を尋ね、通貨の崩壊を受けてレバノンは「爆発の瀬戸際に達している」と警告した。
ディアブ氏は「繋がりが最も弱くなってから国家を解散することが必要なのか」と尋ね、「現在の危機は悪化する可能性が高い。スーパーに牛乳を求めて殺到する光景は、利害を越えて政府を樹立するための動機になるはずだ。状況によっては(暫定首相の職務を)停止せざるを得なくなるかもしれない。自分の信念に反するが、そういった手段に出る可能性もある。次の危険な影響と、より多くの人々の苦しみに誰が対処できるだろうか」と述べた。
アナリストたちは、ディアブ氏の退陣がレバノン・ポンドのさらなる崩壊につながるのではないかと危惧し、弁護士で元大臣のラシッド・デルバス氏は次に何が起こりうるかを説明している。
「職務の遂行を停止するとは、暫定政府の仕事が完全に停滞することを意味する。故ラシッド・カラミ首相は以前に職務の遂行を停止したことがある。しかしディアブ氏の動きは、統治者らが現在新政府を樹立したくないという理由で憲法に違反して閣議を開催するよう圧力をかけてきたことに対応したものだと考えている」とデルバス氏はアラブニュースに語った。
デルバス氏は、もしディアブ氏が職務遂行の停止を決めれば、政府の樹立を「妨害」しているアウン氏と自由愛国運動(FPM)のゲブラン・バシル党首への圧力が高まるだろうと付け加えた。
「しかし、私は、アウン氏とバシル氏が政府樹立のための条件を押し付けることから引き下がることはないと考えている。対立をハリリ氏とアウン氏の間のものとして描くのは馬鹿げている。ハリリ氏は、ハッサン・ディアブ氏の二の舞になる準備ができていないため、アウン氏やFPMに『拒否権を持てる3分の1』を与えることはないだろう」
デルバス氏はまた、ハリリ氏が新政府樹立から手を引いた場合、その先に待ち受ける困難を予測した。
「これは、為替レートが1ドル2万レバノン・ポンドに達することを意味する」
別の元大臣であるジヤド・バルード氏は、暫定首相が職務の遂行を停止することについてレバノンの憲法には「定められていない」ため、ディアブ氏は単に警告を発しているだけだと述べた。
「政府は退陣し、職務は狭い範囲で行われている。もしディアブ氏が職務遂行の停止を決めれば、事実上、行政の舵取りを完全に停滞させることになる」とバルード氏はアラブニュースに語った。
「ディアブ氏自身が無期限に暫定首相ではいられないと言っているように、ディアブ氏の立場は政治的なもので、憲法的なものではない。ディアブ氏は警鐘を鳴らし、歴史に対して自分の正しさを主張している」
バルード氏はまた、政府の樹立を妨害している人たちは、その立場を一切変えないだろうと述べた。「彼らは街頭に出ている人々や飢えているというその叫びに影響を受けない」