
モハメッド・アブ・ザイド
カイロ:エジプトのハラ・ザイード保健相は、中国企業のシノファーム社が開発した新型コロナウイルスワクチンの効果と安全性が証明されたと述べ、エジプト政府による中国開発のワクチンの製造の意向を示した。
ザイード保健相は、新型コロナウイルスワクチンのエジプトでの製造を開始することについても、生物学的製品とワクチンのための持株会社であるバクセラ社を通じて、中国企業のシノバック・バイオテック社と契約を締結すると述べた。
保健相は、エジプトでのワクチン製造とアフリカ各国へのワクチンの輸出の開始に向けて、世界保健機関 (WHO) が各国から選抜された専門家を派遣し、バクセラ社の工場の能力評価を行ったと言った。
臨床研究過程にある17の中国開発のワクチンについて、エジプトは第3段階でそれらの臨床試験に参加する方向であるとも、保健相は発表した。
ザイード保健相は、エジプト政府は、国内使用とアフリカ各国への輸出を前提に、ワクチン製造の中心地となることを希望していると述べた。
シノバック社の最高経営責任者は、同社は中国本国を含む18ヶ国に1億6000万回分の新型コロナウイルスワクチンを提供したと以前に述べていた。
エジプトは、これまでに、シノバック社製ではなく、同じく中国企業であるシノファーム社製の65万回分のワクチンを受け取っている。
駐エジプト中国大使の廖力強氏と共に臨んだ記者会見で、ザイード保健相は、エジプト政府は、COVAXイニシアチブの枠組で「ワクチンと予防接種のための世界同盟 (GAVI)」を通じて、まとまった量の新型コロナウイルスワクチンを数日中に受領する予定であると述べた、
同保健相は、エジプト国内で必要な予防接種分を確保するために、シノファーム社からワクチンを購入する契約を締結することも表明した。
エジプト保健省は、同国の一般市民が新型コロナウイルスワクチンの接種を受けられるブースや診療所を5,000以上、病院を600以上にまで拡大しようとしている。
ザイード保健相は、今週末までに高齢者と慢性疾患患者を含む25万人の一般市民がワクチン接種を受ける予定であると述べ、接種を受けた人々は電子証明書を保健省のウェブサイトから取得できることを付け加えた。
エジプトは新型コロナウイルス禍の第3波に立ち向かう準備が出来ていると同保健相は言明し、全国の病院の医療ニーズ全般と準備状況の確認のために保健局の局長たちと病院側が日々会議を行っているとも述べた。