
ベイルート:戦時下にあるシリアの政府は水曜日、隣接するレバノンに救急酸素供給装置を発送することを明らかにした。レバノンは、両国の新型コロナウイルス感染拡大の真っただ中にあって、酸素不足に直面している。
隣接する国々の医療部門が、パンデミックと未曾有の経済問題によって悪化した深刻な困難に直面していることから、こうした動きが起こっている。
Hamad Hassanレバノン保健大臣はレバノンのテレビ放送局al-Manarで、酸素はシリアのバッシャール・アサド大統領からの「直接の贈り物」で、大統領はレバノンの人道的な酸素供給の依頼に応えたと語った。
シリアの医療インフラは、10年間にわたる内戦により壊滅状態にあり、アサド政権が厳しさを増している西側の制裁に直面するにつれ、外国の援助に頼ってきた。
レバノンにとって、シリアのこの動きは、シリアを巡って激しく対立しているライバルグループにまつわる、政治的な行き詰まりのさなかに起こることとなる。Hassanは、イラン後援でアサドの主な後ろ盾であるヒズボラグループと同盟関係にある。
Hassan Ghabbashシリア保健大臣は、シリアを訪問したレバノンの保健大臣が、シリアのプラントからまとまった酸素を初めて持ち出して、ダマスカスを離れるだろうと述べた。レバノンに供給される酸素の量は、シリアのメディアによると75トンにものぼるが、シリアのニーズに影響は与えることはないと彼は述べた。
Hassanレバノン保健大臣は、酸素供給は水曜日中に終わるだろうと述べた。シリアからの供給は、「数千人もの人命」の喪失を防ぐだろうと彼は述べた。
「現在レバノンでは1千人の患者が人工呼吸器をつけている。私たちが所有している酸素量は今日には十分である」とHassanは述べた。
シリアの状況もまた危機的状況である。WHO職員は、首都ダマスカスの病院のベッドはフル稼働していて、試験能力の欠如のさなか、感染事例は峠にさしかかっていると述べた。
シリアは17,000人以上の感染者と1,175人の死者をこれまで記録している。国は深刻な経済危機にあり、人口の80%以上が貧困生活を送っている。
両国とも先例のない国内通貨の暴落に見舞われている。
レバノンは2021年の始まり以来、感染の急拡大に悪戦苦闘しており、何週間にも及ぶロックダウンはわずかな感染者数の減少しかもたらさなかった。WHOは、100万人を超えるほどのシリア難民を含む600万人の小さな国では、85%以上の集中治療室のベッドが埋まっていると発表した。
昨年より、レバノンは445,000人近くの感染者と5,850人の死者を記録している。
昨月レバノンではワクチン接種キャンペーンが開始され、970,000人を超える人々がワクチン接種のための登録をし、約156,000回分のワクチンがすでに接種された。
シリアは、ある程度のワクチンは受け取っているが、まだ国を挙げたワクチン接種キャンペーンを開始していないと発表した。
WHOは火曜日、2021年の終わりまでに人口の20%の人々に対するワクチン接種を完了させるという目標の下、4月から始まることが期待されているシリアでのワクチン接種キャンペーンを監督すると発表した。
AP