
サイード・アル・バターティ
ムカッラー:フーシ派によるサウジアラビアへのドローンやミサイルの攻撃とイエメンでの軍事行動のエスカレートは、イエメンの戦争終結への希望を台無しにする恐れがあると、イエメン政府関係者とアナリストらが述べた。
イランの支援を受けたフーシは、戦争終結と緊張緩和のための和平の取り組みに積極的に関わるのではなく、サウジアラビアがイエメン戦争終結に向けた提案を発表した3月23日以降、爆発物を搭載したドローンや弾道ミサイルによるサウジアラビアの都市への攻撃を強化している。
サウジの構想は、全国的な停戦、フーシ派支配地域への燃料輸入規制の緩和、敵対勢力間の和平交渉を前にしたサナア空港の開放などを提案した。
日曜日、アラブ有志連合は、フーシ派がイエメン西部の港町フダイダから発進した爆発物を積んだ2隻のボートを迎撃したと発表した。
また、有志連合はサウジアラビア南部の都市に向けて発射された爆発物搭載ドローン3機も撃墜した。
イエメンでは、反政府勢力がマアリブ市への攻撃で大きな軍事的成果を上げようと迫る中、マアリブ県のアルカサラでは、イエメン軍とその同盟部族が日曜日に複数のフーシ派の攻撃を阻止した。
住民らは日曜日、フーシ派が、マアリブの西に位置するスワイダ地区の国内避難民のキャンプにカチューシャロケットや迫撃砲を発射し、避難民らがマアリブ県の安全な地域への避難を余儀なくされることとなったと話した。
イエメンの政府関係者や専門家らは、サウジアラビアの構想は、戦争の停止を求める国内外の声に応え、人道危機に対処したものだと語った。また同構想はフーシ派に対し、和平の機会を捉えて戦闘を停止することも求めた。
「戦争と人道的危機を終わらせるための大きな努力がなされている」と、イエメン情報省次官で政治アナリストのナジーブ・ガラブがアラブニュースに語った。
しかし、合意を破ることで知られるイランに支援された民兵に、サウジの構想を受け入れるよう説得することは、軍事、経済、政治が一体となった努力なしには実現しないだろうと、ガラブ氏は述べた。
「生き残るために戦争を起こすことで成り立っているフーシ派の構造には問題がある。フーシ派に対しては、軍事的、経済的、政治的な圧力を同時にかけていくべきだ」とガラブは述べた。
サウジアラビアに仕返しをし、拡張主義的野心を達成するための道具としてイランが反政府勢力を利用していることも、イエメンの戦争を終わらせるための取り組みを妨げていると、専門家らは語った。「フーシ派グループはイランの宗教的な計画を達成するための道具である」とガラブは述べた。
イエメンの諮問評議会議長であるアフマド・オベイド・ビン・ダグル氏は、フーシ派がサウジの構想を受け入れてイエメン戦争を終わらせることに消極的であると批判した。ビン・ダグル氏は、サウジの構想はフーシの嘘を露呈させ、彼らがイラン政権の手先であることを示したと述べた。
「この構想は、血まみれで人種差別的で臭いテロリスト集団であるフーシ派の実態を明らかにし、彼らの嘘を露呈させた。彼らは戦争主唱者であり、地域におけるイランの拡張主義的なアジェンダに奉仕する代理部隊であることが明らかになった」とビン・ダグルがツイッターの投稿の中で語った。同氏は、イエメンの戦争とイエメン人の苦しみを終わらせるという希望を復活させたサウジの構想に対する支持が高まっていると付け加えた。
リヤドでは、イエメンのアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領が日曜日、中部のマリブ県でのフーシ派の軍事行動は、同グループが戦争終結に真剣でないことを示していると述べ、イエメン人はイエメンでのイランの企てに、いかなる代償を払っても対抗すると述べた。
国連イエメン特使との会談の中で、ハーディー大統領は、政府は譲歩を申し出ており、イエメン戦争終結のためのいかなる構想にも応じるつもりであると述べた。
国連イエメン特使は、オマーンでのフーシ派との会合についてイエメン大統領に伝え、和平交渉の再開と全国的な停戦の実施、サナア空港の開放について議論したと述べた。
イエメン大統領はまた、日曜日にリヤドで行われた米国のイエメン担当特使のティム・レンデルキング氏との別の会合でも、和平の取り組みを支援し、イエメンにおけるイランの野望を阻止するという同様の約束を繰り返した。