

ゴブラン・モハメド
カイロ:日曜日の夜の満潮により、スエズ運河を塞いでいる巨大なコンテナ船をサルベージ作業員が離礁させることができるのではないかという期待が高まっている。スエズ運河の閉塞によって何十億ドルもの国際貿易が停止し、エジプトは日々の重要な収入を失っている。
イタリアとオランダからそれぞれ1隻の強力なタグボートが月曜日の早朝に到着し、全長400メートルのMVエヴァーギヴン号を移動させようとしている陸上の掘削機と水上の浚渫船に合流する。MVエヴァーギヴン号は火曜日から斜めを向いて運河に挟まっている。
スエズ運河庁によると、浚渫船は27,000立方メートルの砂を移動させて18メートルの水深を確保しており、風の状態や潮の満ち引きに応じて24時間体制で作業を続けているという。
スエズ運河庁のオサマ・ラビ長官によると、同船は初めて左右に動いたという。「昨日や一昨日に比べて、前向きな兆候が出てきた」とラビ長官は述べた。
「舵が動かなかったのが動くようになった。プロペラが動くようになった。船首の下に水はなかったのが、今はある。そして、船首と船尾がそれぞれ4メートル動いた」
ラビ長官によると、すでに合計14隻のタグボートが投入されたという。「我々は1日を半分に分けて、浚渫船が12時間、タグボートが12時間の作業を行っている。というのも、潮の満ち引きの関係で、すべての時間帯がタグボートでの作業に適しているわけではないからだ」
スエズ運河の閉塞により、企業は船を待機させるか、アフリカを回る航路に変更するかという選択を迫られている。航路を変更する場合、アジアとヨーロッパを結ぶ航海に9,000キロの距離と1週間以上の時間が余分に必要で、コストも大幅に増加する。
ラビ長官は、数十隻のコンテナ船、ばら積み貨物船、石油タンカー、液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)の運搬船など、約370隻の船舶が運河の両端で立ち往生していると述べている。
ラビ長官によると、運河が閉鎖されている間、エジプトは1日あたり最大で1,400万ドルの収入を失っているという。また、ロイズリストによると、運河の閉塞により1日あたり推定96億ドル相当の貨物が足止めされているという。
ラビ長官によると、アブデル・ファタハ・エル・シシ大統領は、同船に搭載されている1万8,300個のコンテナの一部除去を見込んだ準備を命じたが、同船の積荷を軽くする作業は月曜日までには開始されないという。現場には軍と警察が配備され、厳しい警備体制が敷かれている。