
モハメド・アブ・ザイド
カイロ:エジプト軍は、スーダンのメロウ空軍基地において、スーダン空軍との合同航空訓練「ナイルイーグルス2」を開始した。
エジプト軍は声明のなかで、この訓練には両国の空軍と特殊任務を負うサンダーボルトコマンド部隊も参加している。
訓練の初期段階では、多機能戦闘機がターゲットを攻撃したり、重要な施設を守護したりする共同行動訓練が行われた。
攻撃側と守備側に分かれたサンダーボルト部隊は、攻撃・隠蔽・カモフラージュ作戦のそれぞれに参加した。
スーダン軍のモハメッド・オスマン・アル・フセイン参謀総長は、参加した部隊を視察し、訓練段階の概要を聞き、さらに出撃や空軍の訓練を追跡した。
アル・フセイン参謀長は、両軍のパフォーマンスの「一糸乱れぬ協調」を賞賛した。
エジプト軍の説明では、今回の演習は、航空作戦の計画と実行の面で最大限の効果を得ることを目的としている。
両軍は昨年11月、約1週間にわたる「ナイルイーグルス1」演習を実施している。
カイロとハルツームでは、エチオピアが建設したルネッサンス・ダムによるナイル川の水資源への影響を懸念する声が高まっている。だが、交渉は中断したまま解決の糸口が見えない状態にある。
火曜日、アブデル・ファタフ・エル・シシ大統領は、エジプトは自国の水を一滴たりとも奪われることを許さないと主張している。
「両国にとってアンタッチャブルな勢力は無い」とシシ大統領は断言する。「ナイル川の水は決して譲れない一線だ」
巨大なコンテナ船「エバーギブン(Ever Given)」がスエズ運河で離礁し、再浮上に成功した後に行われた記者会見で、エジプトの大統領はそう語った。
大統領は次のように述べている:「交渉で問題の解決を図ることが大切であろう。一端敵対的な関係に陥ると、醜い争いが何年にもわたって続くことになり、必ず遺恨が生まれる。但し、ナイル川におけるエジプトの水の供給に影響が出るような状況が生まれれば、エジプトの対応は地域全体に大きな影響を及ぼすものとなるであろう」と述べている。