
ダウド・クッタブ
アンマン:東エルサレムのパレスチナ人たちは、4月8日午前2時に目を覚ました。治安部隊を後ろ盾にした100人以上のユダヤ人たちが、アル・アクサー・モスクに近接したシロアム地区のビル3棟を奪ったからだ。
イスラエル人入植者によるパレスチナ人所有不動産の占拠は、アテレト・コハニムとエラッドの入植者組織が画策してきたと考えられている。
入植者たちがアラブ人居住区域の真ん中にあるビルを複数占拠した時、プレハブの部屋、カメラ、インターネット接続機器、強力な夜間用照明を一緒に持ってきた、と通りがかりの者たちが語った。
住民たちを代表するワディ・ヒルウェ・インフォメーション・センターによれば、いかなるユダヤ人グループにも転売してはならないという譲渡証書の条項付きで、4階建てビル2棟がリシェク家に販売されたという。
3棟目のビルはムスタファ・アブ・ディアブという者が所有していた物件で、当人の所在はつかめない。
アブ・ディアブとリシェク家は、入植者への不動産譲渡を自らと切り離して、「譲渡を受けた責任者との関係は」一切ないことを誓う文書は提出していた。
エルサレム商人委員会のヒジャジ・リシェク氏は、自分の拡大家族は4,500人いるとアラブニュースに語った。
「私たちは何が起きたのかを突き止めました。そして、どうやら私の家族の一員が、入植者グループへの転売責任がありそうな彼の仲間に、この住宅を売ったようなのです」
「私たちはこの人間と連絡を取るつもりはない、と明確に述べました」と、リシェク氏は語った。
同氏は次のように付け加えた。「私たちはこのような組織への不動産譲渡を拒否します。これは私たちの信仰、そして私たちの社会的、国家的な行動への妨害です。そして、私たちはこれを背信行為だと考えています。私たちはどんな言い訳も受け入れません」
イスラエル軍のパレスチナ自治政府対策は、「このような背信行為をするために、あらゆる抑止手段を取り除く」と、リシェク氏は語った。
パレスチナ指導部が主権を保持していれば、「誰も金銭上の利益を求めて、敢えてそのようなことをしないでしょう」と、同氏は語った。
12カ所の飛び地のうちの大半が、2001年と2015年に入植者に奪われて、現在はシロアムに点在している、とワディ・ヒルウェ・インフォメーション・センターは述べた。
アル・クドゥス大学のサリー・ヌサイバ元学長はアラブニュースに、「このような反国家的行動の手助けをした者たち」は、このような行動から恩恵を得ることはないだろうと語った。
ヌサイバ元学長は人々に、「パレスチナ国民の合意から外れたところにいる」人々から、自らの不動産を守るように促し、東エルサレムの占領下にあるパレスチナの土地差し押さえを、イスラエルに止めさせるように、国際社会に要請した。
「包括的な和平の望みを守るために、すぐ介入するように、私はとりわけアメリカの新政権に要請します」と、同元学長は付け加えた。