
エルサレム:イスラエルの人々は18日、1年ぶりにマスクなしで街に足を踏み出し、コロナウイルスの悪夢から抜け出すための国のワクチン接種活動の重要な節目をみた。
26歳のエリアナ・ガムルカは、エルサレムの賑やかなショッピング街のジャッファ・ストリートでバスを降りてマスクを外し、「とても違和感がありすが、素晴らしいことです」と語った。
「(誰かに会っても)もう知らないふりを決め込むことはできませんね」と彼女は微笑んだ。
世界最速の新型コロナウイルスワクチン接種活動で、国民の半数以上が完全にワクチンを接種した中、保健省は15日、屋外の公共の場でのマスクの着用はこれ以上求められないと発表した。
プロジェクト・マネージャーのガムルカにとって、この朗報は、自身の結婚式のちょうど2週間前という最高のタイミングでもたらされた。
「これからはマスクなしでみんなと一緒にお祝いできるのはとても素晴らしいことです」と彼女は述べた。「写真も良いものが撮れるでしょう!とてもほっとしました。私たちはまた普通の生活を始められるのです」
500万人近い人々へのワクチン接種により、イスラエルのコロナウイルス感染者数は、ごく最近の1月中旬の時点の1日あたり約1万人から、1日あたり200人前後にまで減少している。
これにより、屋内の公共の場でのマスクは引き続き求められるものの、学校、バー、レストラン、その他の屋内での集会の再開が可能になっている。
イスラエルでは、わずか数ヶ月前に世界最高の感染率を記録し、コロナウイルスの大流行により、83万6000人の感染者のうち6300人が死亡する事態となった。
しかし同国では、ファイザーとビオンテックの膨大なワクチンの在庫を購入する取引を結んだことにより、コロナウイルスの感染者数は激減した。
在庫と引き換えに、同国は市場価格よりも高い金額を支払い、世界で最も洗練された医療データシステムを使い、接種者に関して収集したデータを共有することに同意した。
12月以降、20歳以上の人口の約5人に4人を含む、イスラエルの人口930万人のうち、約53%が2回の接種を受けてきた。
ごく最近の1月の時点では、1日あたり1万人の感染者数を記録していた。
しかし、大規模なワクチン接種の効果が現れ、3月までには段階的な再開の実施が可能となった。
「ファイザーにとってこれ以上の広告はありません」と、ウイルスに感染して隔離されていたことのあるコンピューター・プログラマーのシャロム・ヤツカンは語った。
「私は3日間体調が悪く、首に痛みがあり、脱力感がありました」と、彼はエルサレムの中心部を歩きながら語った。「新しい変異株が我々についてこないことを祈るばかりです」。
イスラエルがコロナウイルスによる制限から脱却したことを示す18日のもう一つの画期的な出来事は、教室の生徒数に制限なく、国の教育システムを全面的に再開したことだ。
AFP通信