
ワシントンDC:2015年のイラン核合意の復帰をめぐるアメリカとイランの間接交渉は「曖昧な状況」下にある、とアメリカのジェイク・サリバン国家安全保障問題担当大統領補佐官は4月30日に語った。
ウィーンで、イギリス、中国、フランス、ドイツ、ロシア、欧州連合の代表者たちが、アメリカ・イラン代表団の間を往復する形で行われている協議の第3ラウンドが今週始まった後、サリバン補佐官はこのような発言をした。
「私はこの時点で交渉の内容をあれこれ言うつもりはありません。なぜなら、交渉は…曖昧な状況下にあるからです」と、サリバン補佐官はアスペン・セキュリティー・フォーラムのウェビナーで語った。「制裁緩和の規定や、イラン核合意の正式名称、包括的共同行動計画を指すJCPOAへの復帰の道に関して真剣に話し合っており、イランをはじめとして、全ての当事者が積極的に取り組んでいる姿を目にしています」
「しかし、こうした取り組みがウィーンで最終的に合意に至るかどうかに関しては、まだ分かりません」と、同補佐官は語った。
この合意は、核兵器の開発を阻止するために、イランの核開発プログラムに制限を加えた。その見返りとして、イランはアメリカと国際社会の制裁から緩和された。
アメリカのドナルド・トランプ前大統領が2018年にこの合意から撤退し、アメリカの制裁を再び課し、さらに追加した。これに対して、イラン政府はJCPOAの制限に違反し始めた。
ジョー・バイデン大統領は、この合意に復帰すると約束していた。イランはアメリカの制裁解除と引き換えに、合意復帰に関する直接協議を拒否した。
イラン政府関係者たちが、誠意を持って交渉に応じているかどうかを、サリバン補佐官は尋ねられた。
「多分、誠意は見る人次第でしょう」と、同補佐官は語った。「イラン政府関係者は真剣になって、詳細を真剣に議論するために来ています。そして、両チームは今、こうした詳細の検討に取り組んでいます」
主要な相違は、アメリカが制裁解除をするために必要としている条件と、イランが核開発プログラムを制限する義務を再開させるために講じなければならない措置と、こうしたプロセスに優先順位をつける方法だ。
ロイター通信