スライマーニーヤ:イラクのクルド自治区当局によると、イラク北部の村で、ISISによる攻撃があり、村人3人とクルド人兵士10人が死亡した。
ISISは、関連するテレグラムのアカウントに投稿された声明の中で犯行を認めた。
襲撃されたのは、ISISの活動拠点でありクルド人部隊やイラク人部隊及び民間人に対する攻撃が繰り返されているマフムール地域だ。
マフムールはモスルの南東約70km、クルドの首都エルビルの南西約60kmに位置する山岳地帯だ。
クルド自治区のマスロール・バルザニ首相は、ISISの反政府活動を阻止するために、イラクのクルド人とイラクの治安部隊が安全保障上の協力関係を強化するよう求めた。
イラク政府やアナリストは長い間、ダーイシュが激しい攻撃を続けているのは、バグダッドとエルビルの両方が所有権を主張する領域における連携の欠如が原因と指摘している。
ISISは、遠隔地のマフムール地方をはじめ、モスルなどの主要都市を含むイラクのおよそ3分の1を2014年から2017年にかけて支配していた。
米軍、イラク軍、クルド軍、イランが支援するシーア派民兵の緩やかな連合が2017年にこの過激派グループを倒したが、そのメンバーはいまもイラク北部とシリア北東部の地域に潜んでいる。
欧米軍事当局によると、イラクとシリアには少なくとも1万人のISIS戦闘員が残っているとされる。
クルド地域の武装勢力ペシュメルガの声明によると、金曜日の未明にISISの武装勢力が村を攻撃し、住民3人が死亡した。
ペシュメルガ軍が介入した結果、衝突が発生し少なくとも7人の兵士が死亡したという。
クルドの治安当局や病院関係者によると、最終的な死者数は、少なくともペシュメルガの兵士10名と村人3名だった。
また、オランダの警察によると、ハーグではクルド人のデモ隊が化学兵器禁止機関の本部を襲撃し、そこで起きた衝突で6人が負傷、50人が逮捕された。
トルコがイラク北部で有毒兵器を使用していると主張する数十人のデモ参加者が、警備を突破してハーグの化学兵器禁止機関の敷地内に入った。
外交筋によると、彼らのうち何人かは警察に排除される前に建物のロビーに入ったが、残りの者は正面玄関の外で騒々しい抗議活動を行っていたという。
現場にいた記者らによると、警察はデモ参加者を一人ずつ引き摺り出し、地面に押し付けて手錠をかけたという。何人かは待機していたバンに押し込まれたが、人数が多かったため、残りは大型バスで連行された。
オランダの首相公邸の向かいにある化学兵器禁止機関の外の道路を、少なくとも十数台の警察車両が封鎖した。また、救急車数台と医療用ヘリコプターも現場に駆けつけていた。
ハーグ警察によると、デモ隊が「建物を襲撃」した際に、警察官2名とデモ隊4名が負傷したという。
トルコ軍のジェット機は、イラク北部とイラク・クルド自治区にある分離主義者の拠点を定期的に攻撃しており、4月にトルコ軍が新たに攻撃を開始して以来、いくつかの村は住民がいない状態になっている。
クルド労働者党とヨーロッパのクルド人組織は、ここ数ヶ月の間にトルコがイラク北部での数十回の攻撃で、神経ガスやマスタードガスなどの化学兵器を使用したと非難している。
クルド労働者党の政治部門であるクルド民主共同体連合の広報を担当するザグロス・ヒワ氏はAFPに対し「我々は化学兵器禁止機関およびすべての国際機関に対し化学兵器の使用を独立して調査するよう求めている」と語った。