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イエメン首相、フーシ派の攻撃が弱まる中、力を誇示してマリブを訪問

マーリブはイエメン政府のイエメン北部における最後のとりで。石油・ガス埋蔵量が豊富。(AFP)
マーリブはイエメン政府のイエメン北部における最後のとりで。石油・ガス埋蔵量が豊富。(AFP)
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06 May 2021 05:05:30 GMT9
06 May 2021 05:05:30 GMT9
  • イランの支援を受ける武装勢力フーシ派は、オマーンでの和平交渉で国連・米国特使と会うことを拒否

サイード・アルバタティ

ムカッラー:イランの支援を受ける武装勢力フーシ派による、マーリブ州を占拠するための攻撃が弱まっている兆候が示される中、イエメン首相は5日、力を誇示し、戦場になっているマーリブ市を訪問した。

マイーン・アブドルマリク・サイード首相は、同市で開かれた政府高官・軍高官の会議で議長を務め、アブドラボ・マンスール・ハディ大統領がフーシ派と戦う政府軍への軍事支援の強化を指示したと述べた。

「マーリブでは今、歴史が記されている。イエメン全土がマーリブを見守っており、我々はこの重要な瞬間に立ち会うためにマーリブに来た……国家とその能力はあなた方と共にある」と首相は述べた。

政府は、イエメンとイランの間にはっきりした境界線を設ける、持続可能な和平合意を望んでいる、とサイード氏は述べた。「イランを模範とした脆弱な人種差別国家を樹立し、地域に民兵を設立するような和平を我々は求めていない」と同氏は述べた。

マーリブ州のマーリブ・スルタン・アル・アラダ知事は、フーシ派による攻撃で何千人もの人々が戦闘から逃げ、「大規模な」立ち退きが起きたと述べた。「国の武器が民兵の手に渡っている限り、イエメン人は決して平和を享受できない」と知事は述べた。

マーリブはイエメン政府のイエメン北部における最後のとりでであり、石油・ガス埋蔵量が豊富だ。フーシ派はマーリブを、国連の仲介による和平交渉で使う手段にするために占拠しようと躍起になっているが、政府も同じようにマーリブを守る決意を固めている。

国連のマーチン・グリフィス・イエメン担当特使氏は5日、幅広い外交努力にもかかわらず、交戦中の両陣営は紛争終結の合意にはほど遠いことを認めた。「我々は1年にわたってこれらの問題を議論しており、国際社会は全力を挙げて我々を支援している」と述べた。「残念ながら、合意に至るところまでは来ていない。一方で、戦争の勢いは弱まることなく続き、一般市民に多大な苦しみを与えている」と同氏は述べた。

リヤドとマスカットで開かれた、1週間に及ぶ会議を終え、グリフィス氏は、最近行った協議では、フーシ派によるマーリブへの攻撃の阻止、紅海のホデイダ港の規制緩和、サヌア空港の再開に焦点が当てられたと述べた。

「和平交渉を進めるのを助けるため、全当事者・利害関係者を引き続き参加させ、妥協点を探る機会を提供していきたい」とグリフィス氏は述べた。

この協議に詳しい関係者がアラブニュースに語ったところによると、フーシ派はグリフィス氏と米国のティム・レンダーキング・イエメン特使とオマーンで会って話すことを拒否していたという。その代わりフーシ派は、マーリブへの攻撃の中止を検討する前に、サヌア空港と、イランを含むあらゆる目的地を結ぶ便を再開すること、ホデイダへの規制を解除すること、アラブ連合軍による空爆を完全に停止することを要求した。

イエメン高官は「我々は彼らを信用していない。彼らは取り決めを守ったことがない」と述べた。イエメン政府はサヌア空港とインド、エジプト、ヨルダン、スーダンを結ぶ便の開通に同意し、ホデイダでの船舶への規制を解除すると思われる、同高官は述べた。だが、サヌアとイラン、シリア、レバノンを結ぶ直行便があれば、フーシ派は武器や戦闘員を運ぶことができる、とイエメン政府は考えているという。

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