
モスクワ:ベラルーシが月曜、旅客機をミンスクへ緊急着陸させるように促す偽の爆破脅迫状が、パレスチナ人組織ハマスの名前で書かれていたと述べた。当局はミンスクで、機内にいた記者を逮捕している。
当局は、西側各国が「国家海賊」行為と非難した事件をめぐり高まっている国際的な批判の声を鎮めるため、爆破予告文と呼ばれるものを公開した。
ハマスの広報担当フォージ・バルフーム氏は、同組織が何かを知っていたり、関わっていたりすることを否定した。
ミンスクは日曜、ライアンエアーの旅客機に爆破予告があったことを警告し、戦闘機を緊急発進させて護衛させた。この予告は偽物だったことが証明されている。飛行機がベラルーシに緊急着陸すると、当局はベラルーシの指導者であるアレクサンドル・ルカシェンコ氏に批判的な記者ロマン・プロタセビッチ氏を逮捕した。
西側各国政府は、ギリシャからリトアニアへ向かいベラルーシ上空を飛んでいた旅客機の目的地外着陸をめぐり、権威主義者であるルカシェンコ氏が主導するこの旧ソビエト共和国に対し、新たな制裁の実施をほのめかしている。
ミンスクでは外務省の広報官が、ベラルーシは国際的な規制に従って行動したと述べ、運輸当局の高官が爆破脅迫文と呼ぶものを読み上げた。
「我々ハマスの兵士は、イスラエルがガザ地区への攻撃を止めることを要求する。我々は欧州連合がこの戦争でのイスラエルに対する支持を撤回することを要求する」と、運輸省の航空部門責任者は読み上げた。
「飛行機には爆弾が仕掛けてある。もし我々の要求に従わない場合、爆弾は5月23日にビリニュス上空で爆発するだろう」と、彼は続けた。
ハマスの広報担当バルフーム氏は、同組織は「まったく関与していない」と述べた。
パレスチナ運動とイスラエルは、停戦から4日目に入っている。11日間続いたイスラエルとハマスの間の戦闘は、過去数年で最悪のものだった。
「我々はそのような方法を用いない。ハマスを悪者扱いし、パレスチナの人々とその正当な抵抗に対し世界が共感している状況を崩そうとしている、疑わしい関係当事者の仕業である可能性がある」と、ハマスの広報担当は述べた。
ベラルーシ空軍のイゴール・ゴラブ司令官は、ライアンエアーの乗組員が自らミンスクへ緊急着陸する決定をし、戦闘機は旅客機がベラルーシの首都へ向かい方向を変えた後で、護衛のため送られたと話した。
ベラルーシの外務省広報官は、ミンスクは事件について完全な透明性を保証し、外国の専門家も調査に関与できるようにする準備があると述べた。
ロイター