
ベイルート:レバノンのハッサン・ディアブ暫定首相は金曜日、国連事務総長に宛てた書簡で、資金難にあるレバノン特別法廷の資金調達の方法について、早急に検討するよう嘆願した。
「レバノン政府は、特別法廷の資金調達方法について、様々な代替手段を安全保障理事会および加盟諸国と共に早急に検討していただくことを事務総長殿にお願い申し上げます」
先週のロイター通信の独占記事で、2005年のラフィク・ハリーリ元レバノン首相暗殺事件の犯人らを訴追するために設立された国連の特別法廷が、レバノンの経済および政治危機の中で資金不足に陥り、今後の裁判の予定が危ぶまれる事実が明らかになった。
レバノン特別法廷は、51%を有志の寄付、49%をレバノン政府が賄っており、資金不足の問題が解消しなければ、7月以降は閉廷の可能性がある。
木曜日に法廷の判事らは、閉廷の可能性を理由として、2005年ハリーリ首相暗殺事件で有罪判決を受けた男の新たな裁判を中止した。
レバノンは、国家の安定を脅かす深刻な経済危機に喘いでいる。
経済危機は2019年末に勃発し、雇用を奪い、人口の半数以上を貧困線以下の窮状へと追い込み、通貨の価値は約90%暴落した
「我々はレバノン特別法廷への揺るぎない関与への決意を新たにし、こうした経済危機がこの取り組みを最後まで完遂することを妨害すべきではないと固く信じております」とディアブ首相は書簡にしたためた。
ロイター