
ジェニン、ヨルダン川西岸地区:パレスチナ当局は、木曜日、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区のジェニンで、イスラエル側による夜間の強制捜査と見られる最中に、銃撃戦が勃発し、警備員2人を含むパレスチナ人3人が死亡したと発表した。
パレスチナのマフムード・アッバース大統領のナビル・アブ・ルデイネ報道官は、アラブ人になりすましたイスラエル特殊部隊による強制捜査の最中にパレスチナ人3人が殺害されたと述べ、「いたずらに緊張を高める、イスラエル側の危険な行動である」と非難した。
また同報道官は国際社会や米国に対し、そのような攻撃を止めさせるため、介入するよう求めた。
イスラエル軍と警察はコメントの要請に対し、直ちには応じなかった。
イスラエルのメディアは、特殊部隊がジェニンに潜入し、イスラム聖戦グループの工作員2人を逮捕しようとしたところ銃撃戦となり、2人のパレスチナ人容疑者のうちの1人と警備員2人が死亡したと報じた。
イスラエル側の犠牲者の報告はない。
パレスチナ自治政府は、殺害された 2 人の警備員は、 アドハム・アィウィ氏 (23 歳) と ティシーア・イッサ氏 (33 歳)であり、両者はパレスチナの軍事情報部隊の隊員であると発表した。またイスラム聖戦は、死亡した3人目の男について、同組織のジャミル・アラムーリ戦闘員であることを確認した。
ネット上で流れている動画では、背後で銃声響く中、パレスチナ人警備員たちが車両の後ろに隠れて避難しているように見受けられ、誰かが、彼らはイスラエルの「覆面」部隊と銃撃戦を交わしていると叫んでいる。
1990年代に調印された暫定和平協定では、パレスチナ自治政府の自治権は、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区に散在する居留地をかき集めた全体の約40パーセントに相当する面積に制限されている。
イスラエルは、ヨルダン川西岸地区に包括的な治安当局を有しており、パレスチナ自治政府の統治下にあるパレスチナ人の都市や町で定期的に強制捜査を行っている。
イスラエルとパレスチナ自治政府は、ハマスや他の武装グループなど両者共通の脅威に対しては、協調して同地域の治安活動にあたっており、この協調がパレスチナ人の間でパレスチナ自治政府に対する反感を高めることとなっている。
AP