
チャーリー・ピーターズ
ロンドン:イスラエルとパレスチナの紛争解決の鍵は、「国際社会が発する明確なメッセージだ」とパレスチナ駐英大使が6月15日、ロンドンのシンクタンクに語った。
英王立国際問題研究所(チャタムハウス)が開催し、アラブニュースが出席した会談の中で、フサム・ゾムロット氏は、パレスチナ人は「これまでの無関心を排除するべく、間違えなくイスラエル国民に話しかける」という役割をすでに果たしたと、聴衆に語った。
ゾムロット氏は、先月熱心にキャンペーン活動を行ったパレスチナの次世代の若者たちを引き合いに出して、「若者たちの行動こそ」人々の関心を高め、この地域に変革をもたらす最大の要因であると更に述べた。
ゾムロット氏はまた、若者たちのキャンペーンが「非常に熱心なものだった」と述べた。「私たちのメッセージはすべてのイスラエル人家庭に届いたと思う。これは非常に勇気のいる英雄的行動だった。私はエルサレムの子供たちの活動をソーシャルメディアで追跡しているが、彼らはメディアに対して美しい言葉で雄弁に話しかけ、問題点を明らかにしている。彼らのメッセージはイスラエル国民や世界に届いている筈だ」
しかし、若者たちがどんなに熱心に活動をしても、国際社会からの明確なメッセージが無いために、努力の効果は限定的であると、氏は述べた。
「パレスチナ人に立ち上がろうとする意欲が欠如しているわけではない。私たちは過去100年に渡って100回もそれを証明してきた。エルサレムの蜂起に至るまで、私たちはメッセージを発信し続けてきた。欠如しているのは、国際社会からの非常に明確なメッセージである」と氏が続けた。
「紛争解決を両者に任せるのは、子羊をオオカミにゆだねるようなものだ。私たちにできる事と言えば抵抗だけだが、抵抗するだけでは状況を変えることができない。私たちには、この状況を作り出した第三者の力が必要である」
ゾムロット氏は、世界的注目を集めた最近の出来事に続き、更に国際社会から十分な援助を受けることができれば、「変革は直ぐにでも起こりうる」と述べた。