• 輸出制限により、農家は1600万ドルの損失を被っているとガザの農務省が発表

ガザ/テルアビブ：イスラエルは、パレスチナ自治区を支配するハマスとの11日間に及ぶ紛争が停止して1ヵ月となる月曜日、「条件付き」措置として、ガザ地区からの商業品の輸出再開を限定的に許可した。

ガザの検問所職員によれば、イスラエルによる規制緩和は2日間から3日間続き、農産物と一部の繊維製品に適用されるという。

イスラエルはハマスの脅威を理由に、隣国のエジプトの支援を受け、ガザ地区の検問所を厳格に取り締まっている。イスラエルの規制は5月の交戦時に強化され、結果としてすべての輸出が停止していた。

しかし、エジプトの仲介による停戦がほぼ維持されていることから、月曜朝からガザ地区からの一部の輸出を許可するとイスラエルは発表した。

「安全保障面を評価した結果、停戦が発効して以降初めて……ガザ地区からの農産物の限定的な輸出を許可する決定が下された」とイスラエル国防省の下部組織である占領地政府活動調整官組織（COGAT）が発表した。

この措置はナフタリ・ベネット政権の承認を受けており、「治安の安定を守るという条件付きである」とCOGATは述べている。

ガザ地区から飛ばされた風船爆弾への報復として、イスラエルがハマスの標的を空爆し、不安定な停戦が脅かされたことを受け、先週、エジプトがイスラエルとハマスとの仲介を強化した。

しかし、今回の紛争再燃も金曜の朝から鎮静化していることから、ガザ地区の一部の労働者たちの間では、イスラエルの規制緩和は持続し、さらに拡大する可能性もあるとする期待の声が上がった。人口200万人のガザ地区では、約1万人が繊維産業に従事している。

「これが始まりとなるかも知れない……今日は輸出用の衣類を運んだが、たぶん明日は何か別のものを運ぶことになれば」とガザ地区のトラック運転手であるイズマイル・アブ・スレイマン氏（55歳）は述べた。彼は、イスラエルのケレムシャロム国境検問所まで輸出品を運んでいる。

輸出規制により、農家は1600万ドルの損失を被っているとガザの農務省は発表している。

ロイター