
チュニス:チュニジアのカイス・サイード大統領は5日、議会を凍結して行政権を掌握するという、反対派がクーデターだとする決定からは「もはや後戻りできない」と述べた。
また大統領府が公開したビデオの中で、サイード氏は「正直な人以外とは対話はできない」「『がん細胞』とのいかなる対話も不可能」だと述べ、危機に関する対話の要求を拒否した。
議会第一党で穏健派イスラム教徒のアンナハダは、サイード氏の動きに対して最も声を大にして反対してきたが、5日の初めに出した声明の中で対話を求めていた。
介入から約11日が経過しても、サイード氏は新首相を指名しておらず、緊急事態の終結に向けたいかなる措置も発表せず、自身の長期的な意図も示していない。
影響力を持つ労働組合や米国、フランスは、サイード氏に新政権を早期に樹立させるよう求めている。労働組合は、危機を終結させるためのロードマップを準備しており、サイード氏に提示するとしている。