• 今回サウジアラビアが議長国を務める毎年恒例の首脳会議は、コロナウイルスの危機をはじめとする世界的な問題に対処するために開催されている
• サルマン国王は、リヤドサミットはG20参加国だけでなく、すべての国の利益を含むものだと述べた

Lojien Ben Gassem

リヤド：主要20か国・地域（G20）フォーラムの第15回首脳会議が土曜日に開催される中、サウジアラビアのサルマン国王は開会の挨拶で、コロナウイルスの大流行によりG20創設以降初めてオンライン形式で開催された首脳会議の成果に自信を示した。

「リヤドサミットが重要で決定的な結果をもたらし、世界の人々に希望と安心を取り戻す経済・社会政策の採択につながると確信しています」と国王は述べた。

議長国サウジアラビアの下で開催される2日間のG20首脳会議は、COVID-19による危機からのより包括的で、迅速で、持続可能な回復のための基礎を築くことを期待されている。最も困難な社会経済問題について議論するためにこの首脳会議に一堂に会した国々の経済は、世界のGDPの約85%を占める。

サルマン国王は、他のG20首脳に対し、「今年は我々が直面している例外的な状況のため、リヤドで皆様を直接お迎えすることができないことが残念です。世界の諸国民と経済はまだこの衝撃的な出来事に苦しんでいます。しかし、我々は国際協力を通じてこの危機を克服するために最善を尽くすでしょう」と述べた。

11月21日から22日まで開催される首脳会議は、パンデミックとその経済的影響が主要な議題になると予想されるが、リヤドでの首脳会議はこれが初めてではない。3月、COVID-19が世界的なパンデミック状態にあると宣言されてほんの数週間後、サルマン国王は前例のない課題に立ち向かうための共通の戦略を策定することを目的とした臨時のオンライン会合を開催した。

「我々は臨時の首脳会議の中で、緊急に資源を動員するというコミットメントを表明し、危機の発生時には、このパンデミックと闘うための世界的な取り組みを支援するために210億ドル以上を投入することをすべての首脳が約束しました。我々は、個人や企業を支援するために11兆ドル以上を注入することで、我々の経済を支援するための特別な措置を取りました」とサルマン国王は土曜日に述べた。

「我々はまた、仕事や収入源を失う恐れのある人々を保護するために、社会的セーフティーネットを拡大しました。この目的のために、我々は貧困国に対するG20債務返済猶予措置を含む途上国への緊急支援を提供してきました」

「今年は異常な一年でした。COVID-19のパンデミックは、短期間で世界全体に影響を与え、世界的な経済的・社会的損失をもたらした前例のない衝撃的な出来事でした」

G20の議長国は参加国が持ち回りで務め、2019年12月にはサウジアラビアがアラブ諸国として初めてその役割を担うことになった。議長国の任期は通常、G20首脳会議で締めくくられる。G20首脳会議は、首脳たちによる大きな影響力を持つ会合で、2008年に始まった。

通常のG20のスケジュールは、パンデミックに対応してフォーラムの参加国全体に課された制限のために変更された。G20の首脳や閣僚は、この危機に対する国際的な対応を調整し、世界経済を回復への道筋に乗せるため、オンライン会議を開催してきた。

サルマン国王は、リヤドサミットはG20参加国だけではなく、すべての国の利益を含むものだと強調した。国王は、「議長国としての我々のテーマは『あらゆる人のための21世紀の機会実現』」とし、「COVID-19のパンデミックにより、我々は焦点を急いで調整し、その影響に立ち向かうことを余儀なくされましたが、一般的なテーマである『人々に力を与えること』、『地球の保護』、『新たなフロンティアの形成』というテーマは、この地球規模の課題を克服し、人々にとってより良い未来を作るために不可欠なものであることに変わりはありません」と付け加えた。

サルマン国王は、G20各国の首脳に対し、COVID-19によって露呈した脆弱性に対処する一方で、人々の命と生活を守るために努力するよう促した。「我々は、COVID-19のワクチン、治療薬、診断ツールの開発における進展について楽観的ですが、すべての人々がこれらのツールに手頃な価格で公平にアクセスできるような条件を整えるよう努力しなければなりません」とサルマン国王は述べた。

G20各国が、多国間貿易システムをあらゆる課題に直面しても対応できるようにすることを目指す、WTOの将来に関するリヤド・イニシアチブを採択する中、サルマン国王は、「我々は引き続き世界経済を支援し、貿易と人々の移動を容易にするために、経済と国境を再び開かなければなりません。過去数十年にわたってすでに達成された発展を維持するために、途上国に協調的な支援を提供しなければなりません」と話した。

サルマン国王は、2008年の世界的な金融危機に対応して第1回G20首脳会議が開催されたことを取り上げ、次のように述べた。「得られた成果は、G20が国際協力と世界的な危機に取り組むための最も重要なフォーラムであることを十分に証明しています。今日、我々は再び協力して、人々と経済に多大な被害を与えた、より深刻な新しい世界的危機に立ち向かっています」と述べた。

将来を見据え、サルマン国王は「G20は、すべての人、特に女性と若者が機会を得られるよう支援し、我々の土地、海、天然資源を守る未来を構築しています。G20の指導者たちは希望を与え、人々を守り、より良い未来を築くための道筋に合意するために集まりました」と話した。

オンライン形式の開会式では、多くの政府首脳や国家元首が首脳会議の成功を願う短いスピーチを行った。

イギリスのボリス・ジョンソン首相は、サウジアラビアの都市「ネオム（Neom）」を称賛し、世界にとって「より環境に優しい未来」を表していると述べた。ジョンソン首相は「もし我々が今日サウジアラビアにいたら、我々は、私が数年前にその起源を視察することができた刺激的な新都市ネオムを訪問したかもしれません。この都市は化石燃料の砂の上に建てられましたが、羨ましい気候と無尽蔵の太陽エネルギーを提供する羨ましくも頼りになる太陽の下で、グリーン水素をエネルギー源としています」と話した。

同氏は、「世界の主要な経済国が、これ以上の壊滅的な気候変動を防ぐために、より野心的な行動を、より迅速に推進することによってのみ、そのような未来の実現が可能になります」と付け加えた。

スペインのペドロ・サンチェス首相は、今回の首脳会議は、「繁栄、持続可能性、平等、幸福、我々の経済の利益、そして何よりもすべての市民のために働く」ための全体的なロードマップを確立するまたとない機会だと述べた。

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、COVID-19のパンデミックによりG20の責任と重要性が増したと述べた。「リヤドサミットでの決定は、パンデミックの負の影響を緩和するだけでなく、G20に期待されていることに応える上で決定的なものになるでしょう」と同氏は話した。

ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は、コロナウイルス危機が始まって以来、各国首脳は人々の健康と経済を同時に気遣うことの重要性を強調してきたと述べた。「時が我々の正しさを証明してくれました。我々は経済成長、諸国民の自由、世界全体の繁栄に向けて努力するという確固たるコミットメントを堅持しなければならなりません」と同氏は話した。

イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は、今回のリヤドサミットは、この危機からの迅速な回復と、現在人類が直面している主要な課題の解決策を見出すというG20フォーラムのコミットメントを反映したものになるだろうと述べた。

「我々は、この危機で生まれた機会を利用して、より良い新しい日常を作るために団結して立ち向かわなければなりません。イタリアは、次期2021年G20の議長国として、リヤドサミットの成果を土台に、G20の重要な行動を引き続き推進していく決意です」と同氏は話した。

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Twitter： @LujainBenGassem