

Arab News、リヤド
イエメンでの戦闘が過去2週間で大幅に減少したと、国連のイエメン特使が11月22日述べた。
マーチン・グリフィス特使の国連安保理での発言は、イエメン暫定政府と南部分離独立派が今月初めにサウジアラビアの仲介で権力分担協定に調印したのを受けたもの。
両者は共にイランが支援する反政府武装勢力フーシ派と戦う有志連合に属してはいるが、今回の協定によりイエメン国内での戦闘を終結させるための、より広範な合意に至る道が開けるのを望む向きは多かった。
サウジアラビアのサルマン国王は11月20日、協定が成立したことでより広範な和平交渉への道が開ける可能性があり、政治的解決を求めていると述べた。
マーチン・グリフィス特使は、過去2週間で戦闘が大幅に収束へと向かったと述べた。
「この度の戦闘行為の段階的減少を、戦闘の勢いが鈍化した証と見なしており、おそらくはイエメンでの全面停戦実現につながるものと希望しています」
特使は空爆・ミサイル・ドローンによる攻撃の数が劇的に減少し、紛争の中心地となった主要港ホデイダでは治安が著しく回復したと述べた。
「イエメン全土における空爆回数は直近2週間で、それ以前の2週間に比べ約80%減少しました」とグリフィス特使は述べた。「ここ数週間、空爆が48時間連続止む状態が何度かありましたが、これは紛争開始以降初めてのことです」
特使はフーシ派もサウジアラビアへのミサイル発射と自爆ドローンによる攻撃を停止したと付け加えた。
グリフィス特使は、夏に戦闘が開始した後、アベド・ラボ・マンスール・ハディ大統領率いるイエメン政府と南部暫定評議会との間の停戦合意を仲介したことについて、サウジアラビア指導者に謝意を表した。
特使は両当事者間の軍事衝突によりイエメンがさらに分裂する可能性が現実味を増していたとし、「ゾッとする」ものがあったと述べた。
ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と2週間前会談した際、グリフィス特使は皇太子が「イエメン内戦の包括的・平和的な解決に関し非常に積極的だ」と述べた。
サウジアラビアが「解決を速やかに実現できるよう協力する」と皇太子が明言した、とグリフィス特使は述べた。
イエメン内戦の発端は、フーシ派が2014年に国際社会が認めた政府から首都サナアを掌握し、全土で攻撃を開始したことによる。サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)を含む有志連合は、フーシ派がアデン市に侵入した2015年に介入を開始した。