
エジプト・イスマイリア:3月にスエズ運河を6日間にわたって塞いだ巨大コンテナ船「エバーギブン号」が、事件後にエジプトを出航して以来、金曜日に初めて同運河を通過した。
スエズ運河庁の発表によると、金曜日に地中海側から紅海側に向けて26隻の船が運河を通過し、英国から中国に向かうエバーギブン号はそのうちの1隻だった。
また、36隻の船が南側から北側へ運河を通過した。
スエズ運河庁の声明によると、スエズ運河庁の上級水先案内人とタグボート2隻が運河通過中のエバーギブン号に付き添った。
紅海側に向けて航行するエバーギブン号は、運河の地中海側に近い区間を順調に通過したことがリアルタイム船舶追跡システムで確認された。
世界最大級のコンテナ船であるエバーギブン号は、3月23日に強風のために運河を横断する形で座礁した。
同船を運河から離礁させるための作業によって数百隻の船の航海に遅れが生じ、一部の船はアフリカ大陸の南端を回る、より長い航路を取らざるを得なくなった。
離礁した全長400mの同船は、運河の南側の区間で座礁してから106日後の7月7日にエジプトを出航した。
スエズ運河庁と船主および保険会社との間で長期にわたる交渉と非公開の和解が成立した後、エジプトはエバーギブン号を解放した。同船は、7月29日にオランダのロッテルダム港に到着した後、英国のフェリクストウに向かった。
スエズ運河は欧州とアジアをつなぐ最短の航路で、世界の貨物の約15%が通過する。
エバーギブン号がスエズ運河を通過するのは、金曜日で22回目となった。
船舶位置情報サイトMarinetraffic.comとVesselfinder.comでは、同船がスエズ運河を通過した後、紅海にいることが示されている。
ロイター