• 武装勢力はカブールを制圧して以降、初めて銀行の営業を命じる
• 米国はアフガン中央銀行にある約95億ドルの資産を凍結した

アラブニュース

ジェッダ：アフガニスタンのタリバン新政権は、保健危機と経済危機の「壊滅的状況」に直面していると、25日、援助責任者が警告した。

武装勢力は25日、10日前にカブールを制圧して以降初めて銀行の営業を命じたが、紙幣が入ったパレットを運ぶ航空便が停止しているため、同国は現金不足に陥っている。

米国はアフガニスタンの中央銀行にある95億ドル近くの資産を凍結し、国際通貨基金は4億5000万ドルの緊急準備金へのアクセスを遮断し、人道支援や基本的な医療物資を運ぶフライトも飛ばないままだ。

国連世界食糧計画（WFP）のデイビッド・ビーズリー事務局長は、アフガニスタンの約1400万人が飢餓の危機に晒されていると述べた。

「数年に及ぶ干ばつ、紛争、経済の悪化に加え、新型コロナウイルスも相まって、壊滅的状況が発生する」と、同氏は述べた。

一方、欧米諸国は25日、多くの人々が不確かな運命に取り残されるのではないかという懸念の中、8月31日の外国部隊の撤退期限が近づいているため、アフガニスタンから人々を退避させる活動を続けた。

米国とその同盟国は、自国民、NATO職員、危険に晒されているアフガニスタン人を含む7万人以上を退避させた。タリバンによる掌握以降、迫害を恐れる数万人のアフガニスタン人がカブールの空港に押し寄せている。

25日には、米国とイギリスの兵士が秩序を維持しようとする中、多くの人々が空港の外でひしめいた。

脱出を試みる人々は、所持品を詰め込んだバッグを持ち、入場を許可されることを願いながら、兵士に向かって書類を振った。ある男性は、水浸しの溝に膝まで浸かって立ちながら、子どもを上にいる男性に渡した。

別の男性、アイザズ・ウッラー氏は、次のように語った：「ロンドンからのメールで、アメリカ人が人々を連れ出していることを知ったのです。だから、海外に行けるように、来てみたのです」。

イギリスのドミニク・ラーブ外相は、人々を退避させる期限は今月末ギリギリまでだと述べた。フランスは、可能な限り退避を押し進めるが、すぐに終了するだろうと発表した。

アンゲラ・メルケル首相は次のように述べた：「あと数日で空からの退避活動が終了するからといって、アフガンの協力者を保護し、タリバンによる掌握でより深刻な緊急事態の中に取り残されたアフガンの人々を助ける努力を終わらせてはならない」。