
エルサレム:監視団は24日、最高裁判所に対し、汚職の罪で起訴されたベンヤミン・ネタニヤフ首相に退任を命じるよう依頼し、与党内からの首相への圧力が高まっている。
4期目の保守派首相であるネタニヤフ氏は、贈収賄、詐欺、背任の容疑を否認し、首相の地位にとどまって裁判で争うと語った。
イスラエルの類を見ない政治的混乱の中、21日に首相が起訴された。先に行われた4月と9月の選挙では、ネタニヤフ氏も、主要な対立候補である中道派のベニー・ガンツ氏のいずれも、議会で過半数を確保することができなかった。
「イスラエルの質の良い政府への運動(Movement for Quality Government in Israel)」は、最高裁判所への請願書の中で、イスラエルの現職の首相が史上初めて刑事責任を問われている現状について、「越えてはならない一線を越えており、これは統治制度に対する国民の信頼に対する大きな打撃である」とした。
裁判所はネタニヤフ首相に対し、辞任するか、一時的に首相職を忌避することを命じるべきであると同団体は語る。いつ裁判所が嘆願書についての判断を下すのかはすぐには明らかにならなかった。
ネタニヤフ氏が組閣に失敗した後、ガンツ氏が組閣するよう指示されたが、こちらも20日に失効。翌日、同国大統領は、議員が、ともに連立与党を作る議員を自分たちの中から1人指名するための3週間の期間を宣言した。
万が一これが失敗すれば、同国として今年3度目になる選挙が行われることになる。
この指名を得たいというネタニヤフ氏の望みに挑戦するのは、彼が率いるリクード党のギドン・サール氏だ。
サール氏は23日、ネタニヤフ氏は3度目の選挙に勝つことはできないと語り、リクード党に対し、党首選挙を行うよう要求した。
「この国を救うことができる方法は1つしかありません。国を危機から解放し、リクード党の継続支配を確実にしましょう。今日からの21日間で予備選挙を行うしかありません」とサール氏はイスラエルのチャンネル12に語った。サール氏は、以前にもリクードトップの地位を目指すことを考えると述べていた。
サール氏は、ネタニヤフ首相の記録的な長期政権を評価する意思を表明し、有罪であると証明されるまでは彼が無罪であると語ったが、首相が刑事訴追を逃れようとするのは、警察、検察、メディアを巻き込む「クーデターの試み」であるとして批判した。
「そう口にするのは間違っているだけではなく、無責任でもあります。まったく実態を把握できていません」とサール氏は語る。
リクード党の広報担当者はこの異議を退ける。
「ネタニヤフ首相がイスラエルのあらゆる側面において安全を維持し、リクード党による支配を保持するために仕事をしている中、ギドン・サール氏が相変わらず忠誠を示さず、正面から転覆を試みているのを見るのはとても悲しいことです」と広報担当者は語った。
24日に行われた毎週の閣議の冒頭、ネタニヤフ首相が政治的危機や起訴による苦痛について触れることはなく、イスラエルの安全保障問題について語った。