アミン・アッバス

ドバイ：ドバイにあるItadakuは素材にこだわった家族経営の日本食レストランで、本格的な日本食体験という真新しい世界を提供している。

店名は「いただきます」という言葉の略で、「いただくことへの感謝」を意味している。食材をいただいたことへの感謝、食材を育ててくれた人への感謝、食材を収穫してくれた人への感謝、料理を作り、提供してくれた人への感謝という意味が込められている。

エグゼクティブシェフの坂上勝さんは、Itadakuが先月オープンしたことをアラブニュースジャパンに語り、「料理も食器も日本のもので、スタッフもすべて日本人。日本に行かなくてもドバイで本格的な日本料理を楽しむことができる」と体験希望者を募った。

ドバイでの「Itadaku」設立・オープンにあたり苦労したことについて、坂上さんは次のように語った。「当初は5つ星ホテルの高級レストランを探していたのですが、先方が伝統的な日本料理のみの新ブランドを立ち上げることに懐疑的で、物件を取得するのが困難でした」

坂上シェフの日本料理の経歴は、手を抜かない、料理上手な母親がルーツとなっている。母親の影響を受けた坂上さんは、手を抜かず、来店客のことを考えて料理をするシェフになった。日本料理歴は20年以上で、あらゆる日本料理を作ることができる。

日本料理のコンセプトや作り方について、坂上さんは次のように語った。「日本料理のポイントは、良い素材を厳選し、素材の持つ力を最大限に生かすことです。ですから、ソースはあまり使いませんし、味付けもあまり強くしません。また、素材そのものの味を隠すことなく、調味料のバランスをとることを心がけています」

坂上さんによると、これまでのところレストランにはポジティブなフィードバックが寄せられている。「日本に行ったことのあるUAE在住者や日本人は皆、日本に来たような気分だと言ってくれますし、日本に行ったことのない人も、本格的で伝統的なこの日本食レストランに喜んでくれています。中にはフュージョン料理のメニューがないことを残念に思う人もいますけどね」とのことだ。

Itadakuの今後の計画について、坂上さんは次のように語った。「現在の課題は、ドバイでレストランを運営するには日本人スタッフだけを雇うというのは非常に難しいので、十分な人数のスタッフでチームを作ることです。そのチームで、メニューやサービスをさらに充実させ、Itadakuをより魅力的なレストランにすることが今の目標です」

坂上さんは、これからItadakuの料理を食べてみたい、和食作りを学びたいという方へのおすすめについて、次のように語ってくれた。「まずは『 シェフのおすすめメニュー』を食べてみてほしいです。日本料理を学びたい人は、私のYouTube チャンネルを見てもらえればと思います」