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中国とサウジアラビアの関係が世界のエネルギー転換を加速させる

(SPA)
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08 Dec 2022 02:12:25 GMT9
08 Dec 2022 02:12:25 GMT9

エネルギーは人類の文明の基礎である。迫りくる気候危機に直面し、世界すべての国が環境に優しいエネルギーへの移行を進める責任を共有している。

今年は地政学的紛争や異常気象によって世界的にエネルギー供給が混乱し、エネルギー安全保障やエネルギー転換の重要性に一層注目が集まった。

持続可能かつ環境に優しい開発という共通の戦略目標を有するサウジアラビアと中国は、地球規模での気候変動に立ち向かうべく行動を加速させている各国の姿を体現している。

エネルギー転換の先駆けとして、サウジアラビアは、戦略的ロードマップ・ビジョン2030を策定し、2030年までに全エネルギー生産能力のうち再生可能エネルギーの占める割合を50%に引き上げ、2060年までに二酸化炭素純排出量をゼロにすることを目標としている。

この野心的な目標を達成するため、サウジアラビアは伝統的エネルギーの強みを活用しつつ再生可能エネルギー開発と経済の多角化を推し進め、太陽光や風力発電の積極的な導入、二酸化炭素回収・利用・貯留技術の開発、高エネルギー効率建物の改修促進、交通の電力化などの施策を導入しつつある。

具体的な進捗状況は、主要なエネルギー転換の指標によって確認できる。国際エネルギー機関によれば、サウジアラビアの総発電量に占める割合は、石油については2015年の63%から2018年には42%に減少しており、天然ガスは2018年に58%以上と大幅に増加している。

再生可能エネルギーは未だサウジアラビアの主力発電方法ではないが、S&Pグローバルによれば今後数年のうちにこの状況は変化するという。総容量7.1ギガワットのプロジェクトが現在建設中であるためだ。

さらに、NEOMではグリーン水素およびアンモニア・メガプラントの建設が進んでおり、2030年までにクリーン水素を年間300万トン生産するというサウジアラビアの目標を後押しする。

一方アジアの裏側では、中国も3060目標に向けて積極的に取り組んでいる。これは、2030年までに二酸化炭素排出量のピークを達成し、2060年までにカーボンニュートラルを実現するというものだ。

2020年に3060目標が発表される前から既に中国は、化石燃料に依存した産業構造から、より環境に優しいエネルギーへの転換を急速に進め始めていた。

中国国家能源局によれば、2021年の中国の再生可能エネルギーの総設備容量は1063ギガワットに及んだ。昨年の中国の発電設備の総容量に占める再生可能エネルギーの割合は44.8%で、2015年から11ポイント上昇した。

世界的には、中国は再生可能エネルギー技術を牽引する存在であり、一帯一路構想に連なる国々に専門知識を提供し、エネルギーインフラ構築を支援するなど、世界のエネルギー転換において担っている役割の重要性は増す一方である。

1990年の国交樹立以来、中国とサウジアラビアは石油・ガス貿易で緊密な協力関係を築いてきた。近年においては、一帯一路構想の下、両国間の協力は再生可能エネルギー、スマートシティ、人工知能、航空宇宙などの分野へと急速に拡大している。

二国間の協力は、再生可能エネルギー、スマートシティ、人工知能、航空宇宙などの分野へと急速に拡大した。

ホァン・ツァオホイ

アメリカン・エンタープライズ研究所の中国世界投資トラッカーの情報によれば、北京は、サウジアラビアの経済多角化および構造改革における重要なパートナーとなっており、2013年以降の中国のサウジアラビアへの累積投資額は300億ドルを超えている。

将来にわたり、中国とサウジアラビアは、特にグリーンエネルギー産業の拡大と伝統的エネルギー産業の強化での二国間協力に向けて大きなビジョンを共有している。

中国の指導者らは、一帯一路構想の枠組みの下でサウジアラビアとの協力を強化・深化させたい意向を改めて表明した。協力分野は、環境保護、エネルギー保全、二酸化炭素排出削減、グリーンインフラ、グリーン金融にわたる。両国の産業の補完性によって、さらに大きな相乗効果が引き出される可能性が高い。

徐々にグリーンエネルギーへの転換が進む中、中国とサウジアラビアは協力関係を緊密化させることにより、伝統的エネルギーの安定性と安全性の確保においても利益を得るだろう。

伝統的エネルギーと再生可能エネルギーの双方において協力関係を強化することにより、中国とサウジアラビアは、世界的な環境保護への移行を加速させ、国際エネルギー市場を安定させる上で、共に、重要な役割を果たすことになるであろう。

最後に、さらに環境に優しく、より多角化した、より持続可能なエネルギーの展望を構築するという共通のビジョンを実現するためには、中国とサウジアラビアがさらに多くの企業、資金、起業家を動かし、アイデアを伝え、リソースを蓄え、技術的な専門知識を共有することが極めて重要である。

中国で最大の、かつ最も国際的な投資銀行の1つとして、中国国際金融は長年にわたり中国国内と海外の顧客とをつなぐ架け橋としての役割を担ってきた。

当社は、中国とサウジアラビア間における資本の流れを拡大し、産業連携の強化を推進する意思と能力を有している。サウジアラビアの複数の関係者と協働し、地域と世界におけるエネルギー転換ならびに持続可能な経済発展に貢献できることを楽しみにしている。

  • ホァン・ツァオホイ氏は中国国際金融の最高経営責任者である。
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