
アデン:イエメンは29日、ジョンソン・エンド・ジョンソン社製の新型コロナワクチンの最初の出荷分を受け取った。今回は約15万1000回分となる。保健省が発表した。
6年間の内戦で医療インフラが破壊された絶望的貧困国イエメンは、世界的な取り組みであるCOVAXを通して、3月にアストラゼネカ社製ワクチン36万回分を受け取っている。
今回到着したのは、米国から受け取ることになる合計50万4000回分のワクチンの第1回目の出荷分だ。
国連が今月、国民の約1%しか接種を受けていないイエメンが新型コロナの第3波に見舞われているとの警告を発していたが、その中で今回の単回接種ワクチンが届いた。
アデンを拠点とする国際的に承認されたイエメン政府の支配下にある地域では、延べ7751人が感染し、そのうち1450人が死亡している。
一方で、アデンを拠点とする政府とは内戦状態にある親イラン組織のフーシ派は、首都サナアのほか北部や西部の主要都市を掌握しているが、その支配地域で発表された感染者はわずか4名、死者も2020年4月のソマリア移民1名のみだ。
イエメンは来月、COVAXを通してオックスフォード-アストラゼネカ社製ワクチンを受け取ることになっている。
ロイター