
メネクセ・トキャイ
アンカラ:トルコの首都で9月7日および8日、アンカラとカイロ間の和解プロセスが政府高官協議の第2ラウンドへと進んだ。
会議で重点が置かれたのは、二国間の課題、そしてリビア、シリア、パレスチナ、地中海東岸での動きなどの地域的課題だ。
二国が相互利益の問題に注目する中、「両国は、議論されている地域での前進をいずれもが望んでいること、そして二国間の関係正常化を促すさらなる措置が必要であることを確認し、これらの協議の継続に同意した」と共同声明は発表した。
両国の外交関係は、2013年以来下り坂だ。だが5月上旬、関係修復の道を探るため、エジプトはトルコ高官をカイロへ招待した。
この訪問には、エジプトとの関係に新しい局面の始まりを発表するトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領による声明が5月7日、速やかに続いた。
トルコは3月、イスタンブールを拠点とする、ムスリム同胞団放送局を含むエジプトの敵対チャンネルに対し、エジプト批判を和らげるよう求めた。6月下旬には、それらのチャンネルは禁止された。
元エジプト検事総長のヒシャーム・バラカット氏殺害に関与した同胞団員も、トルコで自宅軟禁に処されたとされている。しかしながら、同胞団から離脱した指導者のタリク・アブ・アル・サード氏によるこの主張は、所属団員によって否定されている。
トルコによるカイロへの最近の接触は、地域および国際的な安定性のために大変前向きな進展である、とアナリストは述べる。
オックスフォード大学で政治学および国際関係の准講師を務めるサミュエル・ラマニ氏によれば、キプロスと海上境界線をめぐってトルコとギリシャ間で緊張が高まり続ける中、この動きが地中海東岸の緊張緩和に重要な役割を果たしている。
「大勢が予期するように2021年12月の選挙が先延ばしになれば、リビア国内でそれが、潜在的な緊張範囲を抑える可能性もあるでしょう。そして、大エチオピア・ルネッサンス・ダムの紛争に関する調停に、アンカラが挑戦できるようになるかもしれません。」と、ラマニ氏はアラブニュースへ語った。
予定されている大使任命の前でさえ、エジプトはトルコに対し、和解に向けてのより具体的な対策を講じるよう求めている。2013年以来、彼らの外交代表は代理大使が担っているのだ。
「カタールとエジプト間における同時期の関係修復が、この和解をさらに補完し、より強固なものにする。」ラマニ氏は述べた。
トルコのメブリュト・チャブシオール外務大臣はトルコ放送局NTVとの最近のインタビューで、会議で同意に至れば、トルコおよびエジプトの官庁は大使任命のためにお互い必要な方策を講じるだろう、と発表した。
チャブシオール外務大臣はまた、「国際関係において、持続的な友好や敵対はありません」とも述べた。
地方政治のアナリストであるアイドゥン・セゼル氏は、アンカラは外交政策の選択を180度転換させた、と述べた。
「ですが正常化が試されることになる重要地域はリビアで、同国は12月24日の選挙に向けて動いています。エジプトは、トルコ関連の全軍がリビアから撤退することを期待しています。完全なる正常化が意味するのは、大使の任命です。相互の信頼に達するまで、対話は続けられるべきです。」と彼は語った。
二国間関係正常化のためのもう一つの前提条件は、ムスリム同胞団へのトルコによる支持の低下だ。カイロは、この組織をテロ集団と見做している。エジプトはまた、テロで有罪判決を受けている同胞団の15人の指導者らの引き渡しもトルコに要求している。
トルコとエジプトの間では、地中海東岸における天然ガス埋蔵量と海洋取引の問題も議題に上がっている。これは、トルコとリビアの国民合意政府間で2年前に締結された協定と同類の課題だ。その協定は、海上境界線を定めるために別の海洋協定をギリシャと結ぶよう2020年にカイロを後押しした。
「我々と合意に達すれば、彼ら(エジプト)はより多くの利益を得るでしょう」と、チャブシオール外務大臣は述べた。
エジプトがギリシャと結んだ海域協定は、同地域におけるトルコの要求の一部を認めている。トルコはこれを、エーゲ海および地中海におけるトルコ主権の承認と見做した。
「大規模な軍事拡大のリスクが取り除かれ、地域問題に関するエジプトとトルコ間の外交は正常に前進できるようになりました。ですが一方で、8年間の敵対心が一夜にして拭い去られることはなく、未だ二国間関係を制限する可能性がある」とラマニ氏は語った。
そのためトルコは、関係回復、そして対立の緩和による共通の関心分野での団結を目指し、地中海東岸諸国の首脳会議を提案している。