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イランの石油、レバノンの燃料紛争を終わらせることができず

ベイルートの中央銀行のビル前の警備に立つレバノン警察官。悪化する財政危機に対し、反政府デモの参加者が抗議を行っている。(AP資料)
ベイルートの中央銀行のビル前の警備に立つレバノン警察官。悪化する財政危機に対し、反政府デモの参加者が抗議を行っている。(AP資料)
木曜、イランと連携したグループがイランから燃料を運搬してきたタンクローリーの搬入を開始した。(AFP)
木曜、イランと連携したグループがイランから燃料を運搬してきたタンクローリーの搬入を開始した。(AFP)
レバノンの首相に指名されたナジーブ・ミカティ氏。(ロイター)
レバノンの首相に指名されたナジーブ・ミカティ氏。(ロイター)
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20 Sep 2021 04:09:16 GMT9
20 Sep 2021 04:09:16 GMT9
  • レバノンはイランからの燃料を求めていない、とミカティ首相が発言
  • マロン派宗主教がシリアからのイラン燃料の密輸をやめるよう政府に要求

ナジャ・フーサリ

ベイルート:日曜、武装した一団がベッカー高原の給油所で発砲し、オーナーを殺害すると脅迫した。レバノンの燃料紛争は手に負えない状況が続いている。

給油所には長蛇の列ができ、停電は頻発。そして20リットルのガソリン容器が公式価格18万ポンドのところ、闇市場で50万ポンド(327ドル)で売られている。そんな中、ベイト・チャマの町でこの事件は起きた。

先週、イランからディーゼル燃料のタンクローリーが到着したが、燃料不足は軽減されなかった。米国の制裁に違反し、ヒズボラが仲介する取引でシリアとの国境を超えて密輸されたものである。3隻目のタンカーがイランからシリアのバニヤース港へ向けて海路を進んでいる。

イラクの燃料がレバノン電力に届いても、イランのディーゼル燃料が届いても、依然として有望な結果は出ていない。

日曜の説教で、マロン派のビシャーラ・ブトロス・アル・ライ総主教はシリアからのイラン燃料の密輸を非難した。総大司教は「国家は、その実体や制度と矛盾するような行動や立場の上に成り立たせることはできない」と述べた。

アル・ライ氏は、ナジーブ・ミカティ首相の新政権は「腐敗を止め、国家や民主制に対して続けられている攻撃の企てに立ち向かうため、団結した国家的チームとして活動」すべきであると述べた。

「国家は、その実体や制度と矛盾するような行動や立場の上に成り立たせることはできない」とアル・ライ氏は語り、先日の燃料タンカーの入港や、ベイルート港の爆発事故の調査妨害は「そのような行動の一部です」と付け加えた。

アル・ライ氏は、新政権は「腐敗を止め、国家や民主制に対して続いている攻撃の企てに向き合うため、団結した国家的チームとして活動」して欲しいと希望を語った。

国家は、その実体や制度と矛盾するような
行動や立場の上に成り立たせることはできない。
ビシャーラ・ブトロス・アル・ライ
レバノンのマロン派総主教

一方、ミカティ首相は、イランの石油を輸入したことにより米国の制裁違反でレバノンがペナルティを受けることについての不安を払拭した。

「レバノン政府はこの件を承認していません(中略)したがって、制裁の対象になるとは考えておりません」土曜、ミカティ氏はCNNに対し、ヒズボラがイランの燃料をレバノンに持ち込んだ件に関する質問に答えた。

「レバノンの主権が欠如していることを遺憾に思います」とミカティ氏は語った。

日曜、ミカティ氏に近い関係筋はアラブニュースに次のように語った。「国家としてのレバノンはイランに燃料を求めていません。この立場は公式に表明されており、変更はありません」

イラン外務省のサイード・ハティブザデ報道官はCNNへのミカティ氏の発言に対し、日曜、次のようにコメントした。レバノンへのイラン燃料の運搬は「レバノンの業者による標準的な購入手続きに従って行われました。レバノン政府がイランからの燃料購入を希望する場合も、我々は喜んで応じます」

月曜、ミカティ政権は128票の国会信任票のうち約100票を得ることが予想されている。不信任票は、レバノン軍団の議員と数名の無所属議員に限定されると予想されている。

一方、政治家らは、ハリバートン社がレバノンとイスラエルの間で係争中の海上国境地域での石油・ガス採掘の契約を獲得したことの影響に頭を悩ませている。

国会議長のナビ・ベリ氏は外務省に次のように求めた。「レバノンの主権や権利に対するイスラエルの新たな攻撃の可能性を安全保障理事会や国際社会が確認する前に、緊急かつ迅速な行動を取っていただきたい。なぜなら、係争中の領域におけるハリバートン社やその他の企業の採掘契約によって、米国や国連が支援する包括協定が台無しになるからです」

係争領域を巡るレバノン・イスラエル間の交渉は米国の後援下で行われていたが、レバノンの代表団が交渉を国境のライン29から開始することに固執したため中断した。これは協議対象の海上域を860平方kmではなく2,290平方kmへと拡大するものである。

この領域は2011年に国連に届けられた地図に基づいている。しかしレバノンはその後、この地図は誤った測定に基づいていると判断した。そのためレバノンは、ギリシャ企業が操業しているイスラエルのカリッシュ天然ガス田の一部を含む1,430平方kmを領域に追加することを要求した。

現在のレバノンの案はライン29と呼ばれており、イスラエルはレバノンに対し、係争領域を拡大することで交渉を妨害していると非難している。

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