

ハルツーム:スーダンの統治評議会は26日遅く、同国東部の抗議活動の指導者らと合意に達したことを受けて、南スーダンからの石油の輸出がスーダンの港を経由して滞りなく再開できるようになると発表した。
スーダン政府は、南スーダンの石油の輸出によって貧しい経済の収入を得ており、この合意は、政府高官が紅海の貿易拠点であるポートスーダンに飛んだ数時間後に実現した。
「主権評議会評議員のカバシ将軍を長とする政府代表団とベジャ評議会の代表団との合同会議は、南スーダンの輸出石油がバシャイル港を通過するのを認めることで合意した」と、ハルツームの統治主権評議会が26日深夜、声明の中で発表した。
バシャイル港は、ポートスーダンに近い主要ターミナルで、内陸国の南スーダンの石油供給は、同都市から世界の市場に向けて出荷される。
ガデイン・アリ・オベイド石油相は25日、デモ隊によって2本のパイプラインが封鎖された「極めて深刻な状況」について、警鐘を鳴らしていた。
1本は南スーダンからの輸出石油を輸送し、もう1本はスーダンの原油の輸入を処理している。
主権評議会評議員のシャムス・アル・ディン・カバシ氏率いる政府代表団には、オベイド氏やマリアム・アル・マフディ外相、その他が参加した。
代表団は、先週初めにデモ隊が封鎖を開始した、同市につながる全ての港と道路を最終的に開放する案を提示した。
ベジャ族の長老たちは暫定的に合意し、この発案についてさらに議論するために1週間が必要になると述べたと、声明は付け加えた。
このような事態の打開は、ハムザ・バロール情報相がその前の26日にAFP通信に対して代表団の到着を認めた後の出来事だ。他方で、匿名希望の別の高官は「危機を解決せずに代表団が(首都ハルツームに)戻ってくることはないだろう」と述べた。
デモの指導者は9月20日、反政府組織との和平合意の一部に反対するデモ隊数十人が、ポートスーダンの主要なコンテナ・石油輸出ターミナルを封鎖したと発表した。
隣国の南スーダンは、日量約16万2000バレルの原油を生産しており、これらはパイプラインでポートスーダンに運ばれてから輸出されている。
公式な数字によると、スーダン政府は南スーダンからの石油を1バレル販売するごとに約25ドルを受け取っている。
スーダンは、2019年4月に長年の独裁者、オマル・アル・バシル氏が失脚した数ヶ月後に、文民と軍人合同の主権統治評議会を設けた。
同評議会は、昨年10月に複数の反政府組織と和平合意を結んだ、文民のアブダッラー・ハムドゥーク首相が率いる暫定政府と共に、その役割を果たしている。
しかし、スーダンの少数派ベジャ族出身の東部のデモ隊らは、ダルフール地方、青ナイル州、南コルドファン州の反政府勢力との合意は、自分たちの利益を無視していると主張している。
26日のハルツームでの演説の中で、主権評議会のアブドゥル・ファッターハ・アル・ブルハーン議長は、デモ隊の要求を「政治的に対処しなければならない政治的問題」と表現した。
デモ隊は先週末、ポートスーダンへのアクセスを遮断した一方で、同市の空港への入り口やカッサラと国の他の地域を結ぶ橋も封鎖した。
AFP