
アラブニュース
ニューヨーク/カイロ:スーダン陸軍のアブドゥルファッターフ・ブルハン・アブドゥルラフマーン・ブルハン司令官は、失脚したアブダッラー・ハムドゥーク政権の文民閣僚4人の釈放を命じたと、国営テレビが4日、報じた。
同テレビは、ハムザ・バルール大臣、アリ・ジッド大臣、ハーシム・ハサバルラソウル大臣、ユセフ・アダム大臣が釈放されたと付け加えた。
この動きは、国連のアントニオ・グテーレス事務総長との電話会談の後に実現したもので、会談でグテーレス氏はブルハン氏に対し、「ハムドゥーク氏やその他のスーダンで恣意的に拘束されている民間人」を解放するよう促したと、国連の報道官は述べた。
グテーレス氏は電話会談の中で、北アフリカの同国で起きている政治危機の解決に向けたあらゆる努力の進展を働きかけ、憲法秩序とスーダンの移管プロセスを早急に回復するよう求めたと述べた。
事務総長は、「スーダン国民が平和で繁栄した民主的な未来への願いを果たそうとしようと努力する中、国連は引き続き彼らを支持する」ことを再確認した。
ブルハン氏は「平和と民政移管が不可避である状態を維持し、国の安全保障と革命で得たものを守る形で移管プロセスを完了させ、選挙で選ばれた文民政府を実現すること」を約束したと、スーダンの国営通信社は報じた。
一方、国連のスーダン特使は、協議により、追放された首相の復帰を含む、権力分立体制に戻すことに関する合意案の輪郭ができたが、双方が態度を硬化させる前に、「数週間ではなく数日」以内に合意しなければならないと述べた。
国連は、文民政治家のトップらが拘束され、ハムドゥーク氏が自宅軟禁状態に置かれることになった10月25日の軍によるクーデター後の同国の危機打開策を見つける取り組みを調整してきた。
フォルカー・ペルテス特使は、協定案の「輪郭」を初めて公に明らかにし、これには、ハムドゥーク氏の首相復帰、拘束者の解放、非常事態の解除、一部の暫定機関の調整、新しい実務型内閣などが盛り込まれていると述べた。
「待てば待つほど、このような合意を実行し、街頭の人々や政治勢力から必要な賛同を得ることが難しくなる」と、国連事務総長特別代表で国連のスーダン統合移行ミッション(UNITAMS)のペルテス氏はインタビューで語った。
「また、軍にとっても、信頼性はどうであれ、何らかの政府を任命しなければならないという圧力が高まるため、より難しくなるだろう。そして、双方は立場を硬化させる。我々は数週間ではなく、数日以内の話をしているのだ」と、同氏は付け加えた。
「今、問題は、双方がそれに全力を注ぐ意思があるかどうかだ。ここにはまだ少なくともいくつか問題がある」と、ペルテス氏はロイター通信に語った。
今回の協議は実質的に、軍が交渉による合意に至る上での「最後のチャンス」だとペルテス氏は述べ、軍内部ではこれを生かすかどうかに関して議論が行われているようだと付け加えた。
(ロイター通信と共同執筆)