日本政府観光局が20日発表した10月の訪日外国人数(推計値)は、前年同月比31.6%増の331万2000人だった。紅葉シーズンを迎え日本への旅行人気が高まる中、中国や米国などからの訪日客が増加。1月からの累計は3019万人に達し、1964年の統計開始以来、最速で3000万人の大台を突破した。単月としても今年7月(329万2602人)を上回り過去最多となった。
訪日客が年3000万人を超えるのは、2019年(3188万人)以来5年ぶりとなる。今年は年間で過去最多を更新することが確実視されており、3500万人超えも視野に入る。
また、単月で300万人を超えるのは今年7月以来3カ月ぶり。コロナ禍前の19年10月との比較では32.7%増加した。
国・地域別では、韓国が前年同月比16.0%増の73万2100人でトップ。祝日や地方路線の増便が影響した。国慶節(建国記念日)の大型連休があった中国は約2.3倍の58万2800人で2位。台湾、米国、香港がこれに続いた。欧州や中東、シンガポールからの訪日客も大きく伸びた。
1~10月に海外に出国した日本人数は前年同期比39.2%増の1064万人と、5年ぶりに1000万人を超えた。ただ、円安や現地の物価高などがネックとなり、19年との比較では36.4%減だった。
時事通信