
アラブニュース
ロンドン:20を超える人権団体が、イラン政府に活動家3人の解放を求める書簡に署名した。この3人は国内のCOVID-19危機に対する政府の失策に警鐘を鳴らしていた。
共同声明に署名した団体は、ワシントンを拠点とするヒューマン・ライツ・ウォッチ、中東民主主義プロジェクト、またイランの少数派の権利擁護を専門とするさまざまなグループなどである。
書簡には「私たち、本件に署名した市民社会・人権団体は、著名な人権擁護家であるメーディ・マムーディアン氏、アラシュ・キーコスラヴィ氏、モスタファ・ニリ氏の即時解放を求めます。この3人は、2021年8月14日からイラン当局によって恣意的に拘留されています」と記された。
人権団体によると、3人は「COVID-19危機に対する失政の責任を負うべき保健大臣やその他の職員、イランの『コロナウイルスに対する全国タスクフォース』に不満を訴える準備をしていた」ときに逮捕された。
予防接種が遅々として進まなかったイランは、パンデミックの波に次々に襲われて大惨事になった。
パンデミックの間にイランの人々が直面した問題のひとつが、英国・米国製ワクチンの輸入を禁止するハメネイ最高指導者の布告だった。この布告のために、多くの人々が実際に無防備な状態でウイルスにさらされることになった。
人権団体は述べた。「COVID-19のパンデミックが最初に発生して以来128,000人以上の死者が出ているにもかかわらず、当局は国内のワクチン生産計画の詳細を明らかにせず、ワクチン輸入の方針を何度も変更してきました」
書簡はさらに次のように続く。「イラン市民は、2021年の最初の6カ月の政府の失策、透明性の欠如、曖昧な予防接種方針に対して、ソーシャルメディアで怒りを表しています。マムーディアン氏、ニリ氏、キーコスラヴィ氏は、未提出になっている申し立ての中でワクチンの生産と輸入を遅らせた当局がパンデミックによる健康面の影響を悪化させている原因であると主張して、大勢のイラン人の感情を代弁していました」
ジャーナリストのマムーディアン氏と人権派弁護士のニリ氏とキーコスラヴィ氏は、現在「公序良俗違反」の罪で公判中である。
人権団体は、活動家3人に対する刑務所での扱いについて懸念を表明した。今年10月に出された書簡でも、1カ月以上独房に監禁されるなど、彼らが刑務所で受けた人権侵害を詳述していた。
書簡は「イラン政府は、恣意的に拘束された人権活動家3人を直ちに無条件で解放し、すべての告発を取り下げるべきです」と締めくくられ、「さらに私たちは国連人権高等弁務官および人権理事会の加盟国に対し、イラン政府の問題に首脳レベルで対応するよう要請します」と追記された。