
ダオウド・クタブ
アンマン:選挙委員会代表のハンナ・ナセル氏によると、土曜日のパレスチナ地方評議会選挙は2017年の実施時よりも大幅に高い投票率となったという。
日曜、ナセル氏はメディアに対し、有権者(405,687人)の66%がC地区の地方評議会選挙で投票を行ったと語った。
A地区とB地区の主要都市の地方選挙は2022年3月26日に開催予定となっている。
無所属系名簿(大部分が一族や部族寄り)が71%の得票率となり、政党所属系名簿は29%の得票率だった、と同氏は述べた。
2017年の選挙では、地方評議会選挙で票を投じたのは有権者の53%にとどまった。
申請された異議申し立ては全て調査されたが、どの地域でも選挙結果が変わる可能性はなかったため却下された、とナセル氏は付け加えた。
パレスチナ女性合同労働組合(GUPW)の事務局員であり選挙に詳しいリマ・ナザール氏はアラブニュースに、今回の選挙でファタハが躍進し、支持を得ることになるだろうと語った。
「選挙日を分けることは法律とは矛盾しているのですが、投票結果はファタハを躍進させるものとなる可能性が高いと思われます。これによりファタハは今年4月30日の立法評議会選挙の中止が原因の支持率低下を打開できることでしょう」
ナゼール氏によると、ファタハ(パレスチナ民族解放運動)は162議席の無投票名簿のうち123議席を獲得したという。
別の名簿では、政治的に誰が勝者となったのかを判断するのは難しい。ほとんどの農村社会で地元の候補者が出馬しており、必ずしも特定の政治勢力に所属または忠実であるとは限らないからだ。
ベツレヘムに拠点を置く「女性とメディアの発展(TAM)」の局長を務めるスヘイル・イスマエル・ファラージ氏はアラブニュースに、地方評議会選挙は部族的な性質が大きいと語った。
「ほとんどのコミュニティで、当選者は政治的勢力ではなく大規模な部族に属しています」
ファラージ氏は多くのコミュニティで、同一人物が部族長であると同時にパレスチナの派閥の1つにもコネクションを持っていることが多いのだと認める。
「例えば、私の故郷であるカダールの村では、当選者名簿のトップはムサ族の部族長であり、左翼のパレスチナ民主連合(FIDA)ともつながりを持っています。彼がこの左翼政党だけで出馬していたら、落選していたものと思われます」とファラージ氏は言う。
ファタハは大半の名簿に候補者を立てたが、民主戦線(DFLP)は25の名簿に、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)は6名簿、左翼の人民党(PPP)は5名簿、そしてパレスチナ闘争派は2名簿で候補者を出すにとどまった。
選挙委員会代表によれば、地方選挙の次のステージとして2022年1月8日に有権者登録が始まる。選挙人名簿の受付は2月8日から始まり、ヨルダン川西岸のAおよびB地区の66の市町村評議会選挙とガザの25の評議会選挙が2月26日に開催される。
ガザの治安状況の主導権を握っているハマスが選挙の開催に同意するかどうかは、まだはっきりしていない。
ナゼール氏はアラブニュースに、選挙に提出された名簿の26%を女性が占めたとは言え、割り当てられた議席の20%を大きく上回って女性が占めるとは予想していないとも語った。
パレスチナの法律では、どの評議会も最低20%を女性が構成するよう求められている。