
アラブニュース
ドバイ:イランが支援するイエメンのフーシ派武装組織による一連の攻撃をうけて、米国がUAEの防衛を支援するために強力な軍艦と最新鋭の戦闘機を派遣。
「現在の脅威に対抗し、UAEを支援するため」の今回の配備は、ロイド・オースティン米国防長官とアブダビのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子の電話会談をうけて決定したものだと、アブダビの米国大使館が発表した。
同大使館によればオースティン氏と皇太子は「民間人が犠牲となり、アルダフラ空軍基地の米軍とUAE軍にとっての脅威ともなった先日のフーシ派によるUAEへの攻撃について話し合った」とのこと。
新たな取り決めのもと、誘導ミサイル駆逐艦「コール(USS Cole)」がUAE海軍と連携してアブダビに寄港する。また米国は第五世代戦闘機も配備する予定だ。
その他に「早期警戒情報の提供を継続し、防空に関して協力」していく予定だと大使館は伝えている。
大使館は、米国はUAEとサウジアラビアの忠実な同盟国であり、今回の配備には「米国が長期にわたる戦略的パートナーとしてUAEを支援することを明確に示す」意図があるとしている。
1月17日に、フーシ派によるアブダビの石油貯蔵施設と空港へのドローンおよびミサイル攻撃によって外国人労働者3名(インド人2名、パキスタン人1名)が死亡し、その報復として一連の空爆が行われた。
アブダビのアルダフラ空軍基地に駐留する米軍は1月24日にパトリオットミサイルを発射し、街上空での弾道ミサイル2発の迎撃にともない防空壕に緊急退避した。イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領がUAEを訪問中だった月曜には3度目のミサイル攻撃が阻止されている。
イランの核開発に関する国際的な話し合いが行き詰まる中、フーシ派の攻撃によって湾岸地域の緊張が高まっている。
UAEへの攻撃は、UAEが武器を供給して訓練した政府支持派の部隊Giants Brigadesによって、フーシ派がイエメン国内で一連の軍事的敗北を喫した後に開始された。またフーシ派は、1月の初めに紅海で医療用品を運んでいたUAE船籍の船を拿捕している。
1月初旬に反政府勢力フーシ派はUAE船籍の船を紅海で拿捕し、武器を運んでいたと主張したが、UAEはこれを否定している。
イエメンの内戦はフーシ派がサヌアを掌握した2014年に始まり、翌年にはサウジアラビアをはじめとする各国の軍隊が政府を支援するために介入することになった。
各通信社と共同