
モスル:イラク北部の中心都市モスルでは金曜日、車にガソリンを入れるために運転手らが何時間も列を作った。当局は、近郊のクルディスタン地方への密輸が原因だとしている。
AFP通信によると、この1週間、モスルや他のニーナワー県諸地域のガソリンスタンドに長蛇の列ができているという。
ガソリン不足をめぐって運転手の間で怒りが爆発し、暴力行為を封じ込めるために兵士が配備されたガソリンスタンドもある。
「行列に並ぶ日々です。日課になってしまいました」とタクシー運転手のアブデル ハリークアル モーサリ氏は不満を漏らす。
連邦政府から補助金を受け、1リットルあたり約500イラクディナール(0.33米セント)でガソリンが販売されているニーナワー県では、ガソリン不足が頻発している。
しかし、隣接するクルド人自治区では、ガソリンはその2倍の値段だ。
ニーナワー県のネジム・アル・ジブーリ知事は木曜日、ガソリン不足はクルディスタン方面への「密輸」によるものだという「情報」があると述べた。
同知事は地元テレビ局に対し、治安部隊に「ガソリンが県外に出ないよう、検問所でのチェックを強化する」よう指示したと述べた。
ニーナワー県では「バグダッドに次いで多い」1日に200万リットル以上のガソリンが供給されている、とイラクの石油製品流通担当機関のイフサン・ムサ・ガネム副所長は述べる。彼は「クルディスタンの石油価格は他県より40%高く、多くのクルド住民がここに給油に訪れていることで、ニーナワーに負担がかかっています」と話した。
イラクは石油輸出国機構の中で2番目の生産量を有する。日量350万バレル近くを輸出しており、収入の90%以上を占めている。
AP