
アラブニュース
ロンドン:イスラエルの外交官は、「イランとの新たな核取引により、何十億ドルもの資金がテロリストの民兵に流れ、地域や国外にテロが拡大するだろう」と警告した。
外務省のジョシュア・ザルカ副局長は、サンデーテレグラフのインタビューに答え、「イスラエル政府は、イランが新協定で得る資金を利用し、イランの手先として戦う民兵に武器を与え、攻撃してくる可能性に頭を抱えている」と述べた。
同氏は更に、「イラン政府への制裁が解除されれば、イラン・イスラエル間の緊張が高まる。イスラエルのベニー・ガンツ国防相が『やるしかない』と判断すれば、イランへの軍事攻撃もあり得るだろう」と述べた。
アナリストによれば、新たなイラン核取引が目前に迫っており、アメリカはイランが核計画の制限復帰に同意する見返りとして、イランへの制裁を解除する見込みだという。
そうなれば何十億ドルもの資金が放出されるため、イランは西側諸国への石油輸出を強化できる。多くの西側の主要国は現在、ロシアの石油・ガス製品の削減によるエネルギー危機の深刻化に苦しんでいる。
ザルカ氏は、「我々の考えでは、イランはこの合意から得られる資金の大半を彼らの手先として戦う民兵に使用するだろう。民兵を武装させ、資金を提供するだろう。レバノンは重大な危機に陥っている。この資金は基本的に、ヒズボラがレバノンを支配するために使用される可能性がある。これは大問題だ」と述べた。
「シリアの問題もある。イランは、シリアへの軍備配置を倍増しようとしている。イランの民兵もこの合意で活気づくだろうし、イランはより多額の資金を手にするだろう。同地域における我々とイランの緊張は、間違いなく非常に高まる」
同氏は、「イラクでは、イランが支援する民兵が大混乱を引き起こしているが、イランは更に関与を強めるだろう」と警告し、「そこから更なる暴力が生まれる」と述べた。
ザルカ氏はまた、「フーシ派の問題も当然ある。彼らはサウジアラビアやUAEを標的にしてきたが、より安定して資金力があり、地域の情勢不安を促進したがっている国から支援を受けることになる」と述べた。
「2023年にはサンセット条項が適用され、イランのミサイルやミサイル技術の輸出入が合法化される。イスラエルがそれを非常に心配しているのは明白だ」