
テヘラン:イランのイブラヒム・ライシ大統領は18日、大敵であるイスラエルが自国を標的とした行動を取るのであれば、イランの軍隊がおとなしくしてないだろうと述べた。
「イランに対して何らかの行動を取ろうとするなら、わが軍が黙ってはいない」。「National Army Day」を記念する軍事パレードにおいて、大統領はそう語った。
この発言の数日前、隣国のイラクが領土内でイランの安全を脅かすような活動を実施していることについて、大統領は同国を牽制した。
先月、軍の思想面を担うイランの革命防衛隊は、イラク北部のクルド人自治区の首都エルビルの「戦略拠点」に弾道ミサイルを12発撃ち込んだと公表した。同地域がイスラエルの活動拠点になっているとの理由だった。
しかしながら、エルビルのオメル・ホシュナウ知事は、市内や周辺にイスラエルの拠点があるとの主張には「根拠がない」と否定した。
「この地域にはイスラエルの拠点はない」と彼は語った。
イスラエルが先月開いた会合には、アラブ諸国の外交官と米国のアントニー・ブリンケン国務長官が出席した。イラン政府に強いメッセージを送る会合だとイスラエルは述べている。
「この新たな体制、すなわち私たちが構築している共有の能力は、共通の敵をひるませ、阻止するものです。そうした敵としては、イランやその代理組織が真っ先に挙げられます」。イスラエル南部で開かれた会合の終わりに、イスラエルのヤイール・ラピード外相はそう述べた。
会合は、大国が2015年にイランと締結した核合意を復活させるための方法を話し合っている最中で開かれた。合意の復活には、制裁の緩和と引き換えに核活動を抑制する意図がある。
イスラエルは元の合意だけでなく、それを復活させる動きにも頑なに反対している。
2018年に当時のドナルド・トランプ米大統領が合意から離脱し、制裁を再び課すと、枠組みがほころびを見せ始めた。イランはそれに対抗して、核開発を再び活発化させた。
今月14日、国連の核査察機関であるIAEAは、イランの主要な核施設であるナタンズの新たな工場において、ウラン濃縮に使用される装置の部品の製造が始まったと報告した。
IAEA(国際原子力機関)は、新たな工場はテヘラン付近のカラジにある核施設に代わるものだと述べている。カラジは昨年攻撃を受けたが、イランはそれがイスラエルによる破壊活動だと主張している。
AFP