
サイード・アル・バタニ
アル・ムカッラー:国連のイエメン担当特使、ハンス・グルンドベルグ氏は木曜日、イエメン全土で何十件もの停戦違反事例が新たに報告されているが、国連は2ヶ月続いてきた停戦状態を保持できるよう、また、フーシ派の支配するサヌアからの商業飛行の再開を目指し、尽力していると述べた。
グルンドベルグ氏は、フーシ派とイエメン政府は同氏に対し、停戦中の敵対行為を停止し、サヌアからの商業飛行再開のための課題について話し合うつもりだと再度伝えたことを明かし、双方に約束を守るよう促した。
「両当事者は、停戦を維持していくという意志を改めて表明した。我々は、サヌアからの航空便の運航再開に向けた解決策が見つかるよう手助けすべく、たゆまぬ努力を続けている」と、グルンドベルグ国連特使は声明で述べ、タイズと他の州の道路が開放されるまで、両当事者に圧力をかけ続けることを約束した。
「我々はまた、タイズと他の州における道路の開放が進むよう要請し続けている」とグルンドベルグ特使は述べた。「私は両当事者に対し、イエメン国民の利益を最優先とし、建設的かつ誠実に取り組んでいくよう求めた」
国連の仲介による停戦は4月2日から有効となり、両者は主に中心都市マリブ郊外で行われていた全戦闘の停止、地方での道路の開放、サヌア空港からの商業飛行の再開、ホデイダ港への燃料船の入港許可に合意した。
日曜、サヌア空港からの最初の商業飛行便が、フーシ派が非公式のパスポートを持つ乗客数十人を加えることを主張したために延期され、停戦状態は大きく揺らいだ。
イエメン政府は水曜日、フーシ派支配地域の人々のパスポート取得を支援し、サヌア空港からの航空便運航再開をめぐる行き詰まりを解消するため、サヌアに新しくパスポート事務所を開設することを提案した。
マリブの郊外に軍隊、戦車、重砲を配備するなど、フーシ派による多数の違反行為も、停戦を頓挫させる原因となる恐れがある。
イエメン軍は、フーシ派は火曜日だけで、タイズ、ハッジャ、マアリブ、ホデイダ、ジュフにおいて74回停戦協定に違反したと述べ、マアリブ、ホデイダ、ハッジャの紛争地点にさらなる軍事援軍を送ったことを非難した。
木曜日、政府統合軍は国連仲介の停戦下にあるホデイダ州のアル・ジャラヒ・ヘイズ道路を一方的に開放すると発表し、フーシ派側からも道路を開放するよう促した。
イエメンで現在激化しているこの紛争は、2014年後半にイランが支援するフーシ派が軍事的に同国の権力を掌握し、国中に支配力を拡大したことから始まった。
国連によると、この戦争による死亡者は何万人にも上り、世界最悪の人道的危機が発生しているという。