
キーウ、ウクライナ:ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領が日曜、港町マリウポリで包囲されているアゾフスタル製鉄所で避難が始まったと述べた。第1陣として、100人の市民がウクライナ領に向かっているという。
「アゾフスタルからの民間人の避難が始まった。約100人の第1陣がすでに支配地域に向かっている。明日、ザポリージャで合流する」と、大統領は北西220キロ(130マイル)の所にあるマリウポリに言及してツイートした。
「現在、#国連 と協力して、製鉄所から他の民間人を避難させることに取り組んでいる」という。
日曜のこれより早い時間に、国連が、ICRC(赤十字国際委員会)およびロシア軍とウクライナ軍によって調整が行われている、アゾフスタルにおける「安全な通行作戦が進行中」であることを確認していた。
これとは別に、ロシアのメディアは、40人の民間人がアゾフスタル製鉄所を離れ、東部のロシア制圧地域に連れ出されていることを確認した。
タス通信によると、男性18人、女性14人、子ども8人が、マリウポリとロシア国境の中間にある村ベジメンヌに連れて行かれたという。
ゼレンスキー大統領の事務所責任者アンドリー・イェルマク氏はテレグラムへの投稿で、これは「第一段階に過ぎない」と述べた。
「マリウポリ市、特にアゾフスタル製鉄所からの市民の避難が、今日、始まった」とイェルマク氏は述べ、移動には「100人以上の女性、子供、高齢者」が関わっているとした。
「困難な作戦であり、まだ多くの作業が残っているが、誰も我々を止めることはできない」
マリウポリではロシア軍による猛攻が数週間に及び続いた後、広大なアゾフスタル製鉄所がウクライナ軍の最後の砦となっている。
マリウポリは、ロシアが制圧したウクライナの南部と東部を結ぶ重要な戦略拠点である。
数百人のウクライナ人兵士と市民が、製鉄所の下にある迷路のようなソ連時代の地下トンネルに避難しており、その多くが医師の手当てを必要としている。
彼らを襲った運命は、全世界からの非難を招いた。
11平方キロメートル(4.2平方マイル)にわたって広がるアゾフスタルの複合施設には、鉄道線路、倉庫、石炭炉、工場、煙突、トンネルなどが無秩序に広がっており、ゲリラ戦に最適な場所と見なされている。
AFP