
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イエメン南西部の人口密集都市タイズの人々は、ヨルダンの首都アンマンで行われたイエメン政府とフーシ派の協議がフーシ派によるタイズ封鎖の解除に失敗したことに失望をあらわにしている。
ハンス・グルンドベルグ国連イエメン担当特使は土曜日、第一回目の協議ではタイズや他の県の道路の開通に関する同意に至らなかったと発表した。
この発表は、国連主導の協議が包囲を終わらせてくれるかもしれないと楽観視していた何千人ものタイズの人々の希望を打ち砕いた。
「協議が始まった時、私たちは包囲がついに終わるという希望を口にした」と、写真家のカレド・アル・カディ氏は、包囲されたタイズから電話でアラブニュースに語った。
「しかし、フーシ派の交渉担当者が軍服姿で協議の場に現れた時、希望は消え去った」
イランが支援するフーシ派は、政府軍の激しい抵抗の末、イエメンで3番目に大きい都市であるタイズの占領に失敗し、その後今に至るまで7年間同市を包囲している。
フーシ派は、タイズをアデン、サヌア、ホデイダに結ぶ主要な出入り口と道路を封鎖し、封鎖した道路を通ろうとする人々を標的に地雷を設置し狙撃手を配備している。
アル・カディ氏によると、フーシ派による包囲は、多くのがん患者や腎不全患者に、市内の医療施設に行くために舗装されていない道路や険しい道を通ることを強いている。
「タイズ市中のフーシ派が支配する側に家があり、包囲のせいで家に帰ることができない人もいる」とアル・カディ氏は語る。
「彼らは家に帰るために7~8時間かけなければならない」と同氏は続ける。「タイズの経済状況は非常に厳しい」
政府とフーシ派の協議は水曜日に開始され、国連主導の停戦協定のもとでタイズと他の県の道路の開通に関する同意に達することを目指していた。
イエメン政府の交渉担当者によると、フーシ派はタイズの主要道路を開通する案に抵抗し、新たに狭い道を開通するという提案をした。
地元メディアの報道によると、グルンドベルグ特使はイエメンの暫定首都である港湾都市アデンを訪問し、大統領指導者評議会のラシャド・アル・アリミ議長と政府と共に、タイズの道路開通と停戦延長を協議する予定だ。
イエメンの人々は指導者に、小さな道を開通するというフーシ派の提案を拒否するよう求め、フーシ派による封鎖の完全解除を推進し、フーシ派が包囲を終了しない場合には停戦協定の更新を拒否するよう圧力をかけた。
「大統領指導者評議会には、軍事的であれ政治的であれ、何らかの適切な方法で包囲を解除させて欲しい」と、活動家のマヘル・アル・アベシ氏はアラブニュースに語った。
「人々が村と街の間を安全に行き来している他の県のように、平和に暮らしたい」とアル・アベシ氏は言う。
フーシ派がタイズ包囲を解除する前にサヌア空港とホデイダ港の再開を受け入れた政府を批判するイエメン国民もいた。
しかし、イエメン政府関係者はそれに答え、タイズ包囲の解除前に空港の再開を受け入れたのは、戦争終結に向けた和平努力を受け入れないための言い訳をフーシ派にさせないためだったと述べた。
「停戦中のこの大きな譲歩は、信頼を築くとともに、この長く続くイエメンの内戦を終わらせる交渉に臨まざるを得ないところまでフーシ派を追い詰めることを狙ったものだ」と、ナジーブ・ガラブ情報省次官はアラブニュースに語り、フーシ派はタイズを支配するための新たな軍事作戦を開始する前に同市外の戦力を増強するために停戦を利用するだろうと続けた。
国際危機グループは5月19日、タイズ包囲は同市を経済的に窒息させ対立者を閉じ込めておくことを可能にするため、フーシ派は包囲を終わらせることに関心がないと述べた。
「フーシ派にはタイズへの道路アクセスを改善するインセンティブがほとんどない。県の経済の中心を支配し、地域の主な対立者を閉じ込めているのだから」と同グループは述べた。