リーン・フアド
ロンドン: アラブ世界の約3人に1人が、ロシア・ウクライナ紛争を報道するどのメディアの報道も信用していないことが、アラブニュースとYouGovの調査で明らかになった。
また、世論調査の質問を受けたほとんどのアラブ人は、ロシアのメディアが最も信頼できないと感じていた。
調査対象となった7835人のうち、33%は、戦争に関するどのメディア報道も信用していないと回答した。しかし、回答者の27%はアラビア語報道には信憑性があると考えており、21%は欧米のメディアが信頼するに足ると考えていた。ロシアのメディアを信頼する人はわずか8%で、SNSや非伝統的な報道機関など、他のニュースソースを信頼しているのは11%だった。
2020年のアラブ・ユース・サーベイによると、SNSからニュースを得ているアラブの若者は、2015年にはわずか25%だったのと比較して、79%となった。さらに、2021年の信用と信頼性に関する調査では、伝統的なメディアを信用している人は、質問を受けた人の52%で、前年の69%から減少していることが明らかになった。
フェイクニュースの増加により、メディアに対する世間の不信感が高まっており、世界では59%が、ジャーナリストや記者が意図的に人々を誤った方向に誘導しようとしていると感じている。
調査対象14ヵ国のうち、ウクライナ紛争を報道するあらゆるメディアに対する信頼性の欠如は、シリア(47%)、レバノン(42%)、クウェート(41%)、アルジェリア、バーレーン、オマーン(いずれも40%)で特に高かった。
欧米メディアの紛争報道に対する信頼度は非常に低かった。これは、一部のヨーロッパや西洋のニュースメディアの報道に反アラブ的な先入観があるからだと思われる。
たとえば、CBSニュース上級外国特派員のチャーリー・ダガタ氏は、紛争開始当初に、ウクライナは「失礼ながら、イラクやアフガニスタンのように、何十年も紛争が続いている場所ではない。ここは比較的文明的で、比較的ヨーロッパ的な都市であり、紛争が起こるとは予期もせず、望みもしないような場所だ」と述べた。