ルサイル(カタール): リオネル・メッシ氏率いるアルゼンチン代表に対して、世代交代を印象付ける勝利を収めたことから、最近ではクリスティアーノ・ロナウド氏が間もなくサウジアラビアでサッカーをプレーする可能性があると報じられるなど、サウジアラビアはワールドカップでセンセーションを巻き起こしている。
11月30日(水)にメキシコに2-1で敗れて敗退したグリーンファルコンズは、何も恥じることはない。
初めて中東で開催されるワールドカップにおいて、サウジアラビアは開催国のカタールに一歩及ばず、同大会で2番目にランクの低い51位であり、61位のガーナを抑えて、終始拮抗した戦いを見せた。
「我々は最善を尽くしましたが、今日の試合はとても難しいものでした」と、サウジアラビアのフランス人監督であるエルヴェ・ルナール氏は語った。
「しかし、我々は一緒に成し遂げたことを忘れる必要はありません」
アルゼンチンに対して2-1という驚くべき勝利で幕を開けたサウジアラビアは、ポーランドに対しても2-0で敗れたものの手堅く戦い、メキシコに後半で2点を奪われ、グループCで最下位に終わった。
10番のスター選手であるサーレム・アル=ドーサリー氏がアディショナルタイムに1点を返すと、サウジアラビアの選手たちは試合終了のホイッスルと同時にフィールドに身をかがめて祈り、そして立ち上がってファンに拍手を送った。
強力なゴールキーパーであるムハンマド・アル=オワイス氏の活躍がメキシコの追加点を阻止し、南米勢はベスト16に進出する可能性もあったが、代わりに今大会でもっとも大きなグループで勝ち進んだのはアルゼンチンとポーランドだった。
ルナール氏がトレードマークの白いシャツでチームを鼓舞する中、サウジアラビアは、26人全員が自国を拠点とするチームに対して、手強い相手であることを証明した。
サウジアラビアの選手たちが誰も海外でプレーしていないという事実は、意外だったかもしれない。
しかし実際には、この国の最高の選手たちは、収益性の高いサウジアラビアリーグで高額の報酬を得ていれば、ヨーロッパに行ってまで高額契約をする必要はないのである。
ロナウド氏は高額な契約ができれば、サウジアラビア有数のクラブであるアル・ナスルの6人のサウジアラビア代表メンバーに加わってくれるだろう。
ロナウド氏とアル・ナスルを結びつける報道は、バロンドールを5回受賞したロナウド氏がマンチェスター・ユナイテッドから契約を打ち切られた後になされたものである。
サウジ資本のニューカッスル・ユナイテッドもロナウド氏の獲得に乗り出していると報じられている。
しかし、ロナウド氏がサウジアラビアやサウジ資本のクラブに行くかどうかにかかわらず、サウジアラビア代表チームは新たな自信をたくさん携えてカタールを後にする。
サウジアラビアは、エジプト、ギリシャと共同で、2030年ワールドカップ開催地に立候補する可能性があり、今回のプレー内容はその推進力にもなるだろう。
AP