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国連、ソマリア人道支援について飢饉回避は一時的との見解

ソマリア、ドロー郊外の避難民キャンプで、1歳の娘の墓のそばに立つファータム・イサックさん(右)と夫のアダンさん。(写真:AP)
ソマリア、ドロー郊外の避難民キャンプで、1歳の娘の墓のそばに立つファータム・イサックさん(右)と夫のアダンさん。(写真:AP)
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14 Dec 2022 02:12:35 GMT9
14 Dec 2022 02:12:35 GMT9

ジュネーブ :人道支援と地元コミュニティーの支援により、今年は、かねてより危惧されてきたソマリアの飢饉宣言が回避されたものの、状況は依然として「深刻」であると、国連は火曜日に発表した。

国連の人道支援機関OCHAは、最新の調査結果について、本格的な飢饉はソマリアでは未だ厳密には起きていないと報告した。

OCHAのイェンス・ラーケ広報官はジュネーブで記者団に対し、報告書は「現時点では飢饉宣言の発出に帰結しない。人道支援組織や地元コミュニティの対応に助けられた」と述べた。

しかし、それは「ソマリア国内で深刻な食糧不足が起きていないことを意味するわけではない」とラーケ広報官は警告した。

また、「飢饉の発生は抑え込まれているが、いつまで持ちこたえるかは不透明だ」としている。

「危機的状況は根本的には改善されていない」

米国はこれを受けて、ソマリアへの食糧などの緊急支援に、4億1100万ドルを追加で拠出すると発表した。これにより、米国の今年の拠出額は13億ドルに達した。

米国国際開発庁のサマンサ・パワー長官は、「飢饉検討委員会の警告は、飢饉の必然性を示すものではなく、破局を回避するための最後のチャンスを知らせる警鐘である」と述べた。

ソマリアは数十年にわたる内戦、政治的暴力、イスラム系武装組織による反政府活動に苦しめられてきた。

ソマリアを含む「アフリカの角」全域で、百万人規模の人々が飢餓の危機にさらされている。雨季が5期連続にわたって少雨に終わった過去40年間で最悪の干ばつにより、家畜や作物が全滅したためだ。

人道支援の規模が拡大されなければ、首都を含む「ソマリア南部では、2023年4月から6月にかけて、飢饉が発生することが予想される」とラーケ広報官は警告している。

また、ソマリアのバイドアとブルハカバの農耕牧畜民、およびバイドア市内とモガディシュに留まる避難民のリスクが最も高いとしている。

報告書では、食糧不安の度合いを5段階で示す国連の指標IPC上で最高レベルにある人々の数が急増していることが示されている。これは、食糧の供給が危険なまでに乏しく、飢餓に陥る可能性があることを意味している。

IPCフェーズ5に該当する者の推計人口が一定数に達した場合、飢饉が宣言される。

火曜日に発表された問題の報告書によると、昨年10月から来年6月までの間に、ソマリアでIPCフェーズ5に該当する者の数は21万4千人から72万7千人へと3倍以上に増加すると予想されている。

同時に、来年の4月から6月にかけて、ソマリア全国で危機的な水準(IPCフェーズ3)以上に該当する者の数が、現在の560万人から約830万人に増加することが予想されている。

そのうち270万人がIPCフェーズ4に該当する見込みで、深刻な食糧不足、非常に深刻な急性栄養失調、超過死亡率に直面することになる。

「事態は限りなく最悪に近いものとなる」とラーケ広報官は警告した。

広報官は各国に、ソマリアで「人道支援組織が非常に重要かつ真に命を救う活動を継続できるように行動を起こす」ことを呼びかけた。

国連の児童機関ユニセフのジェームズ・エルダー広報官は、飢饉の宣言について、一時的に回避されたに過ぎないとしている。

また、もし世界が飢饉宣言を延期するか、根本的に阻止することを望むのであれば、「適切な出資に支えられた困難な取り組み」が必要になるだろう、と述べている。

「多くの子どもらがこれまでに亡くなったことは確かだ…(一方で)現に命の危機に瀕している子どもらがいることも」

AFP

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